住宅リフォームな生活

お仕事は町のリフォーム屋さん。普段の生活はこんな感じです

なにやってるんだよ その9

2013-10-31 | お兄ちゃん
次の日 病院へつくと母と長兄はまだ来ていなかった
何時に集合と決めていた訳ではないので気長に待った
携帯は通話かメールしかしない私はやることもなくぼーとしていた

父が亡くなった時、病院に運ばれたから来るように連絡をくれたのは次兄だった
やさしい次兄は私を驚かさないように静かに話してくれた
「おとうちゃまが倒れたからすぐに来て。
あぁ・・・急いでも間に合わないけど・・・」
すこしおどけるのも次兄らしい
父は倒れて病院に搬送されたときはわずかに生きていたらしいが
まもなく亡くなった
府庁で野鳥の会への委託の仕事の最中に大量出血、
あまりに出血が止まらないものだから病院で死亡が確認されると
不審死扱いですぐ警察に運ばれてしまった
鳥インフルエンザが心配されていた時期の上
当時の知事はあまりに有名すぎたので
同じ館内での出来事を軽視して重大なことが後から発覚すると
責任問題となるとこまるから大事をとったのだろう
と私は勝手に解釈している
私が病院にかけつけたときにはすでに運ばれた後で
運ばれた後も出血は止まらなかったそうだ
家族にはショックな姿という配慮から
父に対面したのは出血の止まった夕方
場所は警察署の地下にある安置室だった
不謹慎にも普通来られない場所を見ることに
わくわくしていた
ドラマのようないい部屋ではない
駐車場の片隅の狭いコンクリートの壁の部屋というより
物置のような場所
寝袋?から頭部を出して寝かせ、枕元にはろうそくと線香を用意してくれていた
裸であろう姿で袋に入れられ、壁にいくつか並んだ冷蔵庫に入れられる父が
寒そうでかわいそうだった
私たち家族はだまって父を見ていた

今日のひとこと
次兄はまだ生きている
まだ良しとしよう


なにやってるんだよ その8

2013-10-29 | お兄ちゃん
次兄は救急車を自分で呼んで救急隊員にいろいろ話をしたらしい
朝に頭の痛かった兄は違う病院でCTをとり異常がないと言われたので
新幹線で名古屋に打ち合わせに向かったが
数時間の滞在で新大阪に戻ったときまた痛くなり救急車を呼び
車中で心停止。調べるとくもまっか出血、病院では治療できる状態ではなかったそうだ

医者に病院を出て行くように言われた

集中治療室は治療する部屋なので、できる処置がないからここに置いておけない言うのだ


転院先なんてあるわけない
一日目はとりあえず帰った

今日のひとこと
病院ってなに?





なにやってるんだよ その7

2013-10-18 | お兄ちゃん
母が到着して一緒に集中治療室に入った
さすが母親だ
次兄の手を握り名前を呼びかけている
何度も何度も
私は不謹慎にも妹なら何を言うものだろうかと考えていた
「目を覚ましなさいよ!お兄ちゃんのばかー」
と泣きながら飛び出したら看護師さんたちはドン引きだろうな

今日のひとこと
集中治療室に長居はよくないけど
出て行くタイミングも難しい

なにやってるんだよ その6

2013-10-17 | お兄ちゃん
夕方暗くなる頃 やっと母から電話がありました
出先から帰る途中だったので
Uターンしてすぐ来るように言いました
大変驚いた様子でしたが取り乱すことはなかったです
父のときの経験からかもしれません
母に何回も電話をかけたりする間、長兄も私も携帯のバッテリーが残り少なく
「もうなくなるよー」
と二人で笑っていました
ハイになっているのか現実逃避なのか
軽く明るくしないと気持ちがもたなかったのかもしれません

今日のひとこと
根つめるとこれからの長い時間心がもちません

なにやってるんだよ その5

2013-10-02 | お兄ちゃん
会社の方々は同僚らしき人と電話で話をした女性がわざわざ来てくださったのですが
集中治療室は家族しか入室できず
様態だけ話をして帰っていただきました
お忙しい中かけつけていただいのに本当に申し訳ありませんでした
取り乱している中きてもらってもなあ
なんて私はデビルな気持ちもあったのですが
後々に長兄に
すぐにかけつけてくれる会社に勤めているって安心なんだよ
と言われてとても納得しました

今日のひとこと
すごい遠い本社から飛行機で偉い人が来るのはさすがに断りました