奇跡の誕生・・・私の生まれた経緯
私は昭和19年生まれです。当時は戦時中で、いわゆる戦中生れになります。私は末っ子
ですが、私が生まれる三年前にそれまで三人兄弟で上が男、女、女であったようです。その末
っ子の女の子が亡くなったと言うことです。戦時中とはいえ三人が二人になったので、両親は
もう一人亡くなった女の子の代わりに欲しいと思って、私が生まれたということなのです。
どの家庭の末っ子の人の誕生は両親の思いもそれぞれ特別な考えかたがあり、三人か四人か
と考えることもあるだろう。だから、生まれるべくして生まれて人と、是非もう一人として生
まれた人が居られると思います。
私の場合にも、ああそうなのかと思ってしまえばそれだけのことですが、私は年を重ねるごと
に想うことが強くなってきました。もしあの亡くなった女の子が健在であったなら、多分、大き
な確率で私は生まれて来なかったと思っています。私はこれは一つの大きな奇跡の一つだと考え
るようになってきました。
もっと広く大きく考えて見ますと、人類が始って以来、一応100万年前として、両親が30代
で子供を生むことが可能だと仮定すると、3万3千代のご先祖が命を私まで繋いで来られた結果
私が生まれたことになります。先に述べた私の誕生はなかったかも知れない。このような奇跡を
3万3千代のご先祖か、何処かで若くして亡くなっていたら、勿論私まで到達できていないこと
になります。このように、今現在健在している人達は全て、奇跡の継続によって生まれたのです。
このように考えますと、この世に生を授かった私たちは皆、奇跡のつまり強運の持ち主なの
です。そのことを自分で改めて自覚する年齢になったのでしよう。だから、どんなに苦しくとも
またどんなに貧しくとも、強運を持ち合わせて生まれて来たのでありますから、そのことに自信
を深めて日々を懸命に生きれば必ず、道は開けるものと確信しております。