2、アイヌ民族先祖
アイヌ語で「アイヌ」という単語の意味は、英語の「man」に近いようです。
1、神に対しての人間
2、成人男性
3、夫
4、男性への敬称
といった意味があるそうです。「アイヌネノアンアイヌ(人間の中の人間)という。
アイヌモシリ(人間の大地)とは、カムイモシリ(神の国)に対しての言葉です。
そのアイヌモシリの地理境界については、17・18世紀頃には、北海道、サハリン南部、
千島列島、本州北部(津軽、下北地方など)の広大な空間がアイヌの生活空間であったようです。
アイヌ民族の祖先はどこからきたのか、ということは、どうやら縄文人の血を濃く引いていた
ようで、古代の「蝦夷征伐」などの言葉にある「蝦夷」は、アイヌもしくはそれに近いものと
言えるでしよう。アイヌ文化が成立するのは13・14世紀頃ということです。ですから、「こう
した人々の子孫」をアイヌまたは民族と言えると思われます。
ところで、なぜ蝦夷征伐という言葉が歴史に残ったのでしようか。「征伐」という侵略をす
るために何万人という大群を派遣せざるを得なかったからです。だから「蝦夷征伐」という言
葉が歴史に記されたのでしょう。
江戸時代には、松前藩のもとでアイヌと和人(日本人)との間に交易が盛んになってきました。
当時、蝦夷地と呼ばれたアイヌモシリは、幕府(中央政権)の直轄地にされたため、アイヌ民族へ
の支配は一層強化されました。これは、ロシアの南下に対抗するためであったでしよう。
江戸幕府体勢から明治近代化天皇制になり、「明治維新」と呼ばれ日本の近代化・民主化が
始りました。アイヌ民族にとっては新たな苦難の幕開けだったでしょう。1969年(明治2年)、明
治政府はアイヌモシリを「北海道」と、改称してしまいました。それまでの大地の住民であるア
イヌを「化外の民」とし、アイヌモシリを「蝦夷地」と呼び、外国と認識していたものを、突然
一方的に日本領土としてしまったのです。0
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