平均寿命の不思議
日本人の平均寿命が、年々伸びている。男で80数歳、女で86歳この数値は現時点のも
のでないので、其れよりも伸びているか、下がっているかは解らない。
平均寿命というのは、あくまでも日本人としてこの世に生を受け生きた年数の平均値ある。
だから平均値の数値は私の平均寿命ではない。生まれて間もなく亡くなってしまう人、ある
いは100歳を超えて生きた人の平均である。だから自分の平均寿命は亡くなるまで解らな
いのである。
しかし、多くの人はこの平均寿命に強く影響されているようです。80歳を間もなく迎え
る私は後何年生きられるだろうかと考えてしまいます。もうそろそろかとも思ってしまう。
この妄想に捉われて自らの生を結果的に限定してしまうことにはならないだろうか。生きて
いるのは自分であるという、根本的な事実を忘れている。生きているのが自分であるという
のは、死ぬのが自分であると言うことだ。死がなければ生があるから死があるのだ。人は今
を生きている限り、長短を言うことができるだろうか。これらは平均寿命という無意味な観
念を所有したせいもある。
7歳のこどもが地震災害で大勢の人達とともに亡くなったというニュースがあった。その
子供は大変明るく幸せな日々を送っていたそうです。その子供が無くなったことに対して、
たった7年しか生きられなかった何と不幸せな子供だろうと、あと何十年も生きることがで
きたのに。
しかし、不幸せなのは、じつはそんなふうに長く生きることが人間の幸せだと思っている
方なのかもしれない。べつに短命を称賛しているわけではないる長いも短いもありはしない、
人生には今しかない、今10代の人も私のように80代の人も寿命なんてものは結果に過ぎな
い。幸せということは過去のことではなく、今現在のことである。これまでどんなに苦しく
辛い日々であっても、今さえ幸せならば、我々が思っているより、幸せになるということは
難しいことではないのかもしれない。
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