なにぶん、なりゆき なもんで
、・ 改め らくごしゃ の なりゆき(也がついたり、つかなかったり)
暴政
『暴政 20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン』
(ティモシー・スナイダー著 池田年穂訳 慶應義塾大学出版)
目次から興味が湧くと思います。
見開きの刺さってくる言葉と、20タイトルを載せます。
手に取りたくなると願いたい。
「政治においては、騙された、というのは言い訳にはならない。」
ーレシック・コワコフスキ
1)忖度による服従はするな
2)組織や制度を守れ
3)一党独裁国家に気をつけよ
4)シンボルに責任を持て
5)職業倫理を忘れるな
6)準軍事組織には警戒せよ
7)武器を携行するに際して思慮深くあれ
8)自分の意志を貫け
9)自分の言葉を大切にしよう
10)真実があるのを信ぜよ
11)自分で調べよ
12)アイコンタクトとちょっとした会話を怠るな
13)「リアル」な世界で政治を実践しよう
14)きちんとした私生活を持とう
15)大義名分には寄付せよ
16)他の国の仲間から学べ
17)危険な言葉には耳をそばだてよ
18)想定外のことが起きても平静さを保て
19)愛国者(ペイトリオット)たれ
20)勇気をふりしぼれ
とあります。
歴史から「暴政」を俯瞰させてくれる。
示唆に富む歴史的事実とその事実に関する言葉が沢山ある。
あげれば、すべて、得意のコピペ職人になってしまうくらいに。
あえて、例えば、
18)想定外のことが起きても平静さを保て、から
ジェームズ・マディソンの、
「暴政は「何らかの好ましい非常時に」姿現すのだ。
ハンナ・アーレントは
「私は、誰であれ単純に傍観者たりうるという意見にはもう与(くみ)しない」
このふたつを取り上げたが、こんなものじゃない、
一人ひとりに、届く言葉が沢山ある。
かといって、すべてを肯定する必要もなく、
疑問に思い、引っかかるところは、問題点として、
課題というと宿題みたいですが、
違和感として、とどめればいいのではないでしょうか。
ティモシー・スナイダー著
『ブラックアース』『ブラックランド』も読んでみたい、
好奇心をあおる、そんな一冊でした。