振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

タイの春節(旧正月)は祝日でもないのに賑やかだ、他の国の春節は祝日か?

2025-01-31 13:43:27 | チェンマイステイ
1月28日、近くにあるターニン市場で爆竹が鳴り、ドラや太鼓の音が聞こえてくる。しばらくして日本の正月にある(昔はあった?)いわゆる獅子舞が市場内を回ってるのが見えた。長崎くんちや神戸、横浜の中華街の春節に見る龍舞と同じで、玉を追っかけてドラゴンが踊っている。

春節の飾り付けをしたターニン市場内の店舗

果物店では路上に特設台を設けてミカンが並んでいたが、常設台にはドラゴンフルーツやローズアップルなど赤い果物を増やしている


市場内の店舗でも27日から春節用の食品と思われる品が増え、28日には買い物客の車で市場周辺の道路が大渋滞。滞在中の宿でも今日(29日)は受付の女性スタッフが赤いチャイニーズドレスを着て、ちょっと恥ずかしそうにしている。中国系の宿泊者は少ないと思うが、館内の飾り付けも春節を演出している。

と言ってタイの春節は国が定める祝祭日ではなく、学校や官庁も休まない平日扱いだ。一部の店舗や華僑系の企業では休むところもあるようだが、そこでNETで少し調べてみると

☆春節を祝祭日と定めている国( )は2025年の日数
 韓国 (3日)2025年は臨時祝日(27日)と土日曜日をプラスで実質6連休
 中国 (8日)1/26(日)と2/8(土)は代わりとして振替出勤日
 台湾 (5日)土日曜日をプラスで実質9連休 2/8(土は振替出勤日)
 ベトナム (5日)土日曜日プラスで実質9連休
 ミャンマー (1日)2025年から新設
 マレーシア (2日)
 シンガポール (2日)
 インドネシア (1日)
 フィリピン (1日)

中国と台湾は当然として、歴史的に漢民族の支配を受けたり儒教文化の影響を受けた韓国やベトナムで休日が多く、春節を大事にしていることが分かる。

また、マレーシアやシンガポール、インドネシアなど、多民族多宗教で国民の中に華人が少なくない国では、1〜2日の春節の祝日を設けることて民族間の調和を図ろうとしているように見える。

一方で春節を祝日としていないタイでは4月13日〜15日にソンクラーンと呼ばれるタイ正月の祝日新年の正月がある。猛暑の時季でもあり見ず知らずの人にまで水をかけ合う祭りとしても有名だ。今年は日曜日と重なり振替休日があるので4連休となる。

☆タイのソンクラーンに相当する祝祭日のある国( )は2025年の日数
 タイ (4日) ソンクラーン
 ラオス (3日) ラオス正月
 カンボジア (3日) クメール正月
 ミャンマー (9日) 水祭

これらはいずれも国民の大多数を仏教徒が占め、上座部仏教を国教と定めるか、または実質的に国教としている国になる。


こうしてみると新年の正月があるだけで他に祝日となる正月がないのは日本だけで、近隣の東アジアや東南アジアの国には、祝日となる旧正月またはその国だけの正月があり、新年の正月がありながらも前者の正月を大事にしているようだ。

日本も明治になるまでは太陰暦の旧正月でお祝いをしていたが、太陽暦に切り替えられて既に150年、最近でこそ旧正月になると春節の祝いをする国の人たちが大挙して日本を訪れるようになり、旧正月の存在を改めて認識したと言う状況ではないだろうか。


 


タイの入国カードが2025年5月から再開されデジタル式になるそうだが、渡航する高齢者には難儀な話だ

2025-01-29 09:27:34 | チェンマイステイ
約3年前から不要になっていたが、タイへ入国する際に必要だった入国カードが今年の5月から再び必要になるらしい。詳細は分からないが従来のような紙のカードに記入するのではなく、事前にオンラインで登録と申請をするシステムのようだ。日本でも既にあるビジットジャパンと類似のシステムかと想像するが、スマホやデジタルに弱い高齢者は渡航に際して難儀しそうだ。

以下は私がフィリピンとマレーシアで経験(苦戦)した話になる。

昨年に渡航したフィリピンにはeTravelと言うデジタルの入国システムがあり、私は入国の前日に滞在中のベトナムでスマホからeTravel の公式サイトに登録申請をした。自分の申請に約30分、同行の同じ歳の友人は私が教えながら申請して1時間を要した。

 eTravelの画面





自分の顔写真のアップや氏名や生年月日、パスポート情報など30項目以上の入力をして申請が完了する。そして最後に表示されるQRコードをスクリーンショットで保存しておくのだが、友人はスクリーンショットが未経験でその言葉すら初耳だと言う。彼のiPhoneは電話とLINE以外ではゲーム専用機のようだ。私のスマホはアンドロイドなのでiPhoneのスクリーンショットの方法がわからず苦戦した。

到着したマニラの空港ではスクリーンショットの画面を開いて入国審査にのぞんだものの審査官は一瞥すらせず、税関通過の際にQRコードをスキャンさせただけだった。eTravelのシステムは導入されたもののその運用はこれから段階的に進められるのではと想像した。

また、1年前にチェンマイからマレーシアのマラッカに行った時のことだが、出発の朝になってデジタル入国申請(MDAC マレーシアデジタルアライバルカード)が必要なことを知った。そして朝食もとらずにバタバタと家内と2人分の申請を完了し、あわてて空港に向かったことがある。

登録の完了したMDAC(2024年)

クアラルンプール空港の入国審査ではパスポートを渡しながらMDACの画面を見せたが、チラッと見ただけだったように思う。システムがスタートして1〜2ヶ月だったのでその時は本格運用がされていないように感じた。

ところがその経験があるにも関わらず、今年はクアラルンプールを経由してチェンマイに行く際、スカタンをやらかした。乗継に20時間を要するのでトランジットホテルを予約したが、そのためには一旦入国しなければならないのでMDACが必要になることをすっかり失念していて、関西空港のマレーシア航空のチェックインカウンターに並んでいてそれを思い出した。歳のせいか最近このようなウッカリミスやもの忘れが増えている。

まあ最悪でもクアラルンプールに着いてからの登録で良いかと思いながらも、搭乗まで1時間近くあったので搭乗待合室で入力を始めた。しかし公式ホームページ開くと直ぐに何やら案内ページの画面が被さって、登録画面に進むボタンが隠れてタップできない。何度繰り返しても同じだったがそのうちにWIFIの電波が弱まったのか、案内ページが被さるまでにタイムラグが生じてきて、やっと登録に進むボタンをタップできた。

昨年1度登録したことがあるのでこれで大丈夫と思ったがとんでもない、次々と難関が。生年月日やパスポートの有効期限など、年月日を入力する項目が多いが数字を入力するのではなく、カレンダーを表示させて該当日をタップする方式だ。年寄りにとってカレンダーを生まれた年まで逆のぼるのが結構大変。そしてタップする指先が画面上の小さな該当日に上手く命中しない。そうこうしているととうとう機内への搭乗が始まってしまった。

関西空港を離陸してしばらく後、機内誌をパラパラ見ていると搭乗機では機内WIFIが使える事がわかり、機内誌の案内を読みながら30分ほどアレコレ苦戦した結果、やっとWIFIが繫がった。そこでMDACの登録に再挑戦。

要領も分かってきたがポイントは、入国後の住所となるホテルのある州名、都市名を選択入力するが、それらが次に入力する郵便番号と一致しないと前に進まないこと。もうひとつは登録が済むと返信メールが届くはずだがフリーメールアドレスだと届かなかったり迷惑メールに振り分けられたりすること。私の場合はGメールでは届かず、yahooメールでは迷惑メールに振り分けられことがあると聞いていたが、私のメールアプリでは迷惑メール箱にも届かず(yahooのWEBメールの迷惑メール箱に届いていたのが後で判明)、3度目で入力したプロバイダメールでやっと届いた返信メールをスクリーンショットした。

返信されてきたPINコードの入ったメール(2025年)



返信メールが届くとそこに記載されたPINコードを再度公式サイトから入力する事になっているが、入国審査ではPINコードのある返信メールを見せるだけでも良いそうなのでそれに従った。家内の分を含めて2時間以上はかかったと思う。MDACを失念していて自宅で登録しなかったのは自分のミスだが、正直疲れた。


今のところ入国システムのデジタル化に何とか食らいつけていると思っているが、自分の加齢と共に今後はどうなるやら多少の不安もある。デジタル弱者でミスを起こしがちな高齢者にとって、優しくて分かり易いシステムを望みたい。







長い間、投稿をサボっていた

2025-01-25 11:15:19 | チェンマイステイ
昨年の夏、キュウリの水耕栽培の手仕舞いをしたことを投稿してから旅行に出掛け、それ以来で約7ヶ月間サボっていたことになる。

旅行から戻って数日後だったが、郷里に住む下の姉からかかってきた電話は上の姉の訃報。独身で一人住まいしていた上の姉の姿が2日ほど見えないので、隣に住む下の姉が訪問してベッドで亡くなっていたのが分かったようだ。司法解剖の結果心筋梗塞とのことだが、猛暑が続いていたにもかかわらず寝室はエアコンが稼働してなく、持病はなかったので暑さで体調に急変があったのではと想像している。

家族だけの通夜と葬儀に参列して分かったが、1年前に脳卒中を起こしてリハビリ中だった4人兄弟の1番上になる兄が再び入院中で、義姉さんと甥が参列してくれた。葬儀の後で兄の見舞いに行ったが顔や肌の色ツヤは良いものの、体には麻痺が残っている様子だった。

葬儀の手配は下の姉が葬儀社の手を借りて進めていたが、その姉も間もなく79歳で、葬儀の後の事後処理一切は私がやる他は無さそうだった。49日の法要、納骨、預貯金や保険の解約、土地家屋や資産の相続、家財の処分などで計6度ほど郷里に足を運び、4か月を要してほぼ終えた。

その間も予定していた旅行に行ったりはしていたが記事を考える気分でもなく、12月になってそろそろブログ再開でもと思っていたら、今度は入院中の兄の容態が急変し他界してしまった。兄と上の姉の二人は私と14歳半違いの双子で、あまり仲良しではなかったと思うが最後は一緒に寿命を迎えたようなものだ。

再スタートの記事にしては以上のような暗い話で申し訳ないが、これで次への踏ん切りをつけたい。


タイトル画像はチェンマイの市場で買った今が旬のミカン。キロ50バーツ前後、1個あたり20〜25円と言うところで日本より安い。日本のミカンに負けない甘みがあるが、タネがあるのが難点と言えば難点。