振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

茶摘みが近づく茶源郷和束の景色

2019-04-24 14:54:14 | 日記
宇治と言うとお茶を連想する人も少なくないと思うが、自分の散歩コースにも茶畑が何か所かある。お茶の製造会社も何軒かある。





画像は4月上旬に散歩の途中に撮影した茶畑で、遮光のための寒冷紗が棚がけされたばかりの頃だ。

宇治茶は京都の名産品の一つだが、その茶葉が多く生産されるのは和束町、南山城村、宇治田原町、木津川市などの順になる。宇治市の生産量は僅かで京都府全体の1割にも満たない。宇治茶は玉露や碾茶などの上級茶が中心で、茶葉を摘み取る1ヵ月くらい前から寒冷紗で遮光して栽培するのが特長だ。現在の寒冷紗は黒い化学繊維素材が使われているが、昔はよしづやワラがかぶせてあった。

遮光栽培されたお茶は被覆茶とか覆い茶、かぶせ茶とか呼ばれているが、遮光することで苦味や渋味が抑えられ、甘味や旨味が増すらしい。被覆栽培された碾茶を粉末にしたものが抹茶だが、近年は海外でも抹茶が好まれるようになったためか碾茶の生産は増加傾向のようだ。


下の画像は昨年8月、茶源郷と呼ばれる和束町に行って撮影した茶畑の景色だが、被覆される時期の景色はどうなるのか見たくてスクーターを走らせた。






昨年と同じ場所ではないが、日本遺産に登録された茶畑景観、石寺の茶畑が下の画像。






中央に一部だけ棚がけ被覆が見える。他の場所の茶畑の景色もほぼ同じような状況で、被覆されていたのは茶畑の一部だったが、しばらくすると寒冷紗を直がけする作業や、寒冷紗を山のてっぺんの茶畑に運び上げる姿が見えてきた。こりゃあ重労働だ。





スクーターで移動しながら茶畑を見て回ったが、棚がけの設備のある茶畑はごく一部しかない。直がけを含めても被覆された茶畑は少ない。





これから被覆作業が開始されるのなら日毎に景色が変わって行くはずだが、また数日後に来てみようかな。





棚田のようになった茶畑は緑色の畝がすき間なく並べられたようで、何とも言えない美しさがある。ソメイヨシノの花は散って葉桜になっていたが、所々には八重桜がキレイに咲いていた。