Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

林道梅本線に挑戦…みみ爺一人旅         2022年9月30日 金曜日

2022-10-15 18:38:16 | サイクリング・自転車旅
 ランドナーではなく、ハンドルを高くしたダホンのミニベロで出発するんだ。
 今日は東武東上線の信号機トラブルや混雑した車内での病人発生などで、小川町に着いた時刻は予定より1時間も遅くなってしまった。なので、駅を出発したときはすでに10時半だった。夕方までに予定していたルートを走ることができるだろうか。
 今日予定していたルートは、林道梅本線を飯盛峠まで上り、そこから奥武蔵グリーンラインを北向地蔵まで下り、林道関の入線で山を下りる。林道梅本線を上るのにどれくらい時間がかかるかだ。
 とりあえず駅前のコンビニでおにぎりと水を買って出発した。
 空は秋晴れの素晴らしい青さだ。




 槻川の相生橋だよ。空気は暑くなく寒くなく最高の自転車日和だよ。この橋を渡るのは久しぶりだ。林道秩父高原線から釜伏峠へランドナーで走ったのが2020年9月のことだから、ちょうど2年前になるよ。
 ランドナーには乗りたいが、体が前傾姿勢になる自転車はダメだと医者に言われているから仕方がないんだ。でも、このごろなんとなく、ランドナーに乗っても大丈夫そうな気がする。あ~あ、ランドナーに乗りたいなあ。



 2年前もちょうどこの辺で写真を撮った。彼岸花も同じように咲いていた気がする。



 青空にのんびり浮かぶ白い雲。最高にいい天気だよ。
 県道273号西平小川線へ向かう道だ。



 県道273号だ。車はほとんど走っていない。静かでいい。



 県道へ出てしばらく走ると、道端に如意輪観音像があった。グーグルマップには「二十二夜塔道しるべ」と出ている。



 松郷峠へ向かう上り坂だ。だらだらと長い上り坂だよ。日陰が多く涼しいがけっこうきつい。



 この辺が峠だろうか、何の標示も見当たらないが。
 ここからは下りだ、うれしいね。



 もう少し下ると都幾川だ。松郷峠からの下りは、山の中を車にも出会わず気持ちがよかった。





 都幾川沿いの県道172号に出て右へ少し行ったところ、この橋で都幾川を渡る。この橋も何となく渡りたかった橋なんだ。



 静かな道を走る。道の両側には秋の花が風に揺れているよ。



  再び都幾川に架かる橋を渡り、都幾川沿いに続く県道172号へ。



 県道を下り、山波渓谷に近い越瀬橋を渡る。それにしても車が少ないね。



 この細い急坂を行くんだ。「急坂のため自転車の通行はできません」と書いてある。無論のこと、こんな急勾配をペダルをこいで上るつもりはないよ。



 坂を上る前に振り返ると、こんな長閑な里の景色だ。



 自転車を押し上げた坂の上には神社の建物があった。八幡神社というようだよ。



 生越梅林の方へ向かう途中にはこんな施設があった。自宅のお風呂でのんびり温泉気分を楽しめるね。



 ここから生越梅林までは下りだよ。



 生越梅林だね。もちろん梅の花の季節ではない。



 アジサイ街道を行くよ。素敵な名前の道だね。





 この分かれ道を左へ行くんだ。さあどんな道かな。





 かなりの勾配の上り坂が続くよ。やれやれ。しかも長い。



 これが山猫軒か。営業しているのだろうか。



 山猫軒を過ぎたところから道の舗装が荒れたザラザラのコンクリート舗装に変わり、これまで以上に勾配がました。ものすごい急勾配だ。とてもペダルをこいでは上れない。おしてのぼるのが精一杯だよ。



 やっと頂上にたどり着いてほっとした。もちろん下りも急勾配だ。ブレーキシューを新品に変えておいてよかったよ。



 龍穏寺に着いたようだね。





 龍穏寺の山門だ。いつかは見てみたいと思っていた山門だよ。古刹の雰囲気が漂っている。杉木立の中に続く山門までの石畳も素晴らしい。





 山門を入ると、石段の手前に聖観音像が立っており、その横に江戸城外濠の石というのがあった。この石は江戸城外濠に架かる神田橋橋台に使用されたものだそうだ。



 石段をのぼると太田道灌の像が立ち、その後ろに本堂が見える。





 県指定有形文化財の鐘楼と銅鐘だ。



 龍穏寺で足を止めたので先を急ぐよ。



 とてもいい雰囲気だ。沢の水音が絶えず追いかけてくる。
 こんなのんきなことを言っていられるのも実は今のうちなんだ。





 勾配が全然緩くならない。



 岩にいろいろな名前がついている。無理につけたような名前だけれど。



 細い滝の水が落ちている。滝の姿にピッタリの名前だね。





 ゴリラ岩というのはどの岩のことだろう。 2本の杉の後ろにある大きな岩のことかね。





 こんな名前の付いた岩もあった。よくわからないけれど。



 岩より水の流れのほうがきれいでいい。



 ここまでもかなりの勾配を上って来たけれど、林道の急勾配はこれからが本番だな。覚悟しろよ、みみ爺。



 おや、静かな山の中に気持ちのいい水音を響かせているよ。



 少し行くとまた堰堤があった。今度は下から見上げる形だ。なかなか迫力があっていい。



 それからまたどんどこ上って行くと道の先が明るくなってきた。木立の間から遠くの稜線が見えるようになる。だいぶ上って来たんだね。
 野末張見晴台に着いた。いい眺めだよ。こういう景色に出会うからみみ爺は坂を上るんだ。





 見晴台はこの階段の上にあるんだね。ふ~ん、「のすばり」と読むんだね。上ってみよう。



おお~、素晴らしい。



 時間はすでに1時半を過ぎている。こんなに時間がかかるとは思っていなかったよ。
 景色を眺めながら買ってきたおにぎりをいただく。



 野末見晴台からもまだまだ急勾配が続いて、とうとう両足の太ももに痙攣が起き始めた。せっかく付け変えた乙女ギアーもここでは役に立たない。自転車を降りて押して上がった。
 少し歩いて、また自転車にまたがると40メートル~50メートルほどは少し楽に走れた。しかし、それからまた太ももが痛みだした。痛みは最初より強くなっている。歩いて自転車を押している分には大丈夫そうだ。
 峠まではまだかなりありそうだが、歩くことにした。見晴台から20分くらいかかったろうか、なんとか林道梅本線の終点にたどり着くことができた。疲れた。林道梅本線がこんなにきついとは思わなかった。考えて見れば、標高200メートル付近にある龍穏寺から林道終点の飯盛峠の標高770メートルまで、ほとんど平たんな場所はなく、標高差550メートルほどをいっきに上って来たのだ。10%からそれ以上の勾配が6キロ余り続いたんだから、きついに決まっているよ。龍穏寺を出てから昼食時間15分ほどを除いてもざっと1時間半かかったんだ。
 この林道梅本線はヒルクライムのコースにもなっているそうだよ。
 みみ爺はもう73だ。よく頑張ったよ。誰かが言った言葉で申し訳ないが、自分を褒めてやりたい。



 さあ、ここからは下り基調の奥武蔵グリーンラインだ。先を急ごう。もうそろそろ2時半だ。暗くなる前に予定のルートを走りたい。



 下り基調の道だが、小さな上り返しはある。
 距離のない上り返しはなんとかなったが、少し長い上り坂になると太ももが痛み出すんだ。



 不動茶屋跡展望所だ。ここからの眺めもいいね。



 上ったり下ったりを繰り返し、なんとか花立松ノ峠を過ぎ、黒山展望台を過ぎ、傘杉峠も過ぎた。そうして顔振峠へ向かう上り返しに来ると、とうとう両足の太ももの痛みが限界になった。太ももの筋肉が攣って固まってしまった。足を曲げることもできず、自転車から下りることもやっとだった。立っていることもできない。両脚が棒のように突っ張った状態だ。棒のようになった足を運び、なんとか崖際の縁石に腰を下ろした。
 しばらく休んでいると痛みは治まり、歩けるようになったので自転車に戻った。
 少し前に国道へ下れる林道八徳入線の入り口があったのを思い出した。時間も時間だ。この頃は日暮れも早い。予定していた林道関の入線まで行くにはまだまだ上り返しがいくつもある。今日はもう無理せず下へ下りよう。そう決心して思い切って道を戻った。
 林道八徳入線はずっと下りだ。しかも想像していた以上に素敵な林道だった。とにかく雰囲気がいい。景色もいい。予定を変更して正しかったと思った。思いがけず素晴らしい林道に出会ったからだよ。





 これが「八徳の一本桜」というのか。立派な桜の木だな。春に訪れてみたいね。



 静かな沢沿いを下って行く。



 国道299号へ出て、立ち話を入ていた地元の人に駅までの道を尋ねた。
「信号があるから、そこを左へ橋を渡り右へ行くんだ。すると法光寺というお寺の入り口があるから、その横をカーブして上って行く道を道なりに行くと駅に着くよ」 
「丁寧に教えていただきありがとうございます」
 無事吾野駅に着くことができた。
 楽しかったが、ものすごく疲れた一日だったよ。
 八徳入林道はいい雰囲気でほんとに素晴らしかった。お疲れさん、みみ爺。

 この3日後、みみ爺は急性心筋梗塞で救急車で病院に運ばれたんだ。緊急手術後集中治療室に3日いて、その後循環器内科病棟に移され、都合2週間入院してやっと退院したところなんだ。神様が「お前はもう少し生かしてやる」とおっしゃったんだと思う。神様ありがとう。また自転車に乗れるんだ。
 これは病室からの夕景色だよ。なんて素敵なんだろう!生きていてよかった!




桜、桜、桜                    2022年4月2日 土曜日

2022-04-04 14:36:44 | サイクリング・自転車旅


 新川の支流、桑納川の土手道も緑が増えてきたよ。もう4月だからなあ。 
 左手の先に見える大きな屋根は善林寺別院だね。右手に積んであるラップサイロは高秀牧場の牛たちのための飼料だ。
 日差しと空の色が何となく春めいている。



 新川へ出て右岸の道を行く。桜の古木が並ぶ。いずれも見事に咲いているね。
 今日は、自転車をこぐにはちょうどいい気温だよ。



 こちらの桜は花が真っ白だ。とても清楚な感じがする。すばらしいね。



 村上橋の手前にある吊り橋、ゆらゆら橋だ。新川の土手も冬枯れた色から緑に変わってきた。



 村上橋を過ぎて左岸に渡る。下流に見えるのは大和田排水機場の建物だ。
 対岸の八千代総合公園の桜も満開だよ。



 国道296号成田街道を横切り、新川から花見川と名を変えた川の右岸を行き、赤い弁天橋を渡って花見川サイクリングロードを行く。
 冬枯れた木の枝越しに見える青空と赤い弁天橋のアーチがとてもきれいだ。



 サイクリングロードの木々はまだ寒々と細い枝を広げた冬姿のままだよ。



 花島観音の下にある花島公園のソメイヨシノも満開だよ。春の青空と桜の淡いピンクが素敵だね。花見川の流れも穏やかだ。



 さらに海のほうへ向かってサイクリングロードを行くと、右岸にもあるサイクリングロードの桜が見事な姿で並んでいる。いやあ、きれいだなあ。



 検見川浜だよ。京葉工業地域がすぐそこに見える。



 春の海だねえ。





 美浜大橋の上から見る穏やかな春の海だ。遠くにはスカイツリーが霞んで見えるよ。



 幕張新都心の高層ビル群だ。



 花見川を、帰りは右岸の道をさかのぼって行く。あまり知られていないのか、こちらは人が少ない。



 東関東自動車道の下をくぐり、京葉道路の下もくぐる。来るときに対岸に見えた桜並木の下を行く。花見に訪れたのだろう、今日は散歩する人の姿がかなりあるよ。



 ソメイヨシノは優しい色だなあ。



 小高いところに諏訪神社の鳥居が見える 。ここで花見川を離れるんだ。



 諏訪神社のある小山を巻くように、花見川に流れ込む小さな川に沿って進む。



 県道69号・御成街道を長作台のほうへ渡るが、住宅地のほうへは上らず、これもまた小さな流れに沿って道を行く。いい感じの道だ。



 途中、流れの反対側の道へ。こちらもなんかいい道だ。荒地あり、個人が土地を借りて作っているのか小さな畑あり、田んぼもあり、時にはうらぶれた資材置き場のような建物があったりする。なにか人のすむ町から忘れ去られたような雰囲気が漂う道だ。



 流れの向こう側の道とこちら側の道は、小さな谷津(?)のどん詰まりで合流するんだ。



 どん詰まりの坂を上り、住宅地を進むと、道は京成本線に沿って続く。



 突き当たったところは車の行きかう道だ。その道を左へ行くと、歩道自体が公園のような広い歩道になる。



 桜の古木の並木がどこまでも続いている。



 この並木の桜は八重桜がほとんどだよ。満開ではないが、とてもきれいだ。今日一番にきれいかもしれない。



 桜の花の美しさがすっと心に入ってくるのは、やはりその命のはかなさに共感するからだろうかね。もうじきみみ爺は73になる。そして最近は心臓に違和感を覚えることがあるんだ。



久しぶりに手賀沼へ                2022年2月3日 木曜日

2022-02-03 17:41:34 | サイクリング・自転車旅
 今日もめちゃめちゃ寒い朝だ。
 手賀沼へ向かう途中、西白井にある清水口調整池に立ち寄ってみた。と、思いがけなく白鳥たちが来ていたんだ。



 昨年、ここの白鳥たちを見まもってきた「白鳥の会」が解散となり、餌やりなどがなくなった。それでも白鳥たちはそんなことは知らずにやって来た。もはや餌をやるボランティアの人たちもいない。何か寂しい調整池の風景だ。
 見ている間にも飛んできた数羽の一団があった。





 なんだか哀れだ。住民たちの思いで餌付けが始まり、やがて白鳥たちが毎年来るようになった。
 「白鳥の会」の解散にはいろいろな事情があったのだと思う。もちちろんボランティアの人たちを責めるわけではない。むしろたくさんのご苦労があったこととありがたく思う。しかし、人間の都合で餌やりを始めて、また人間の都合で突然餌やりをやめたというのはどうか。遠いシベリアから、人々の温かい気持ちを期待して、はるばるこの地に帰って来た白鳥たちはどう感じているだろうか。いつもと違うここの池の様子を白鳥たちはどう思っているだろうか。心が痛む。
 市は何か手助けができなかったのだろうか。住民が勝手に始めたことだから知らぬ存ぜぬということだろうか。しかし、毎年白鳥たちが帰ってくるこの地は、市にとって一つの財産ではないだろうか。「白鳥たちが帰ってくる西白井の清水口調整池!」



 真冬の手賀沼は静かだった。だが恐ろしく寒い。太陽が薄い雲に覆われているからだ。





 手賀川の堤防上を走って帰ってきた。いつもは汗びっしょりになるのだが、今日はほとんど汗も出てこなかった。

白鳥の郷の白鳥と印旛沼のかんたくん       2022年1月27日 木曜日

2022-01-27 17:47:46 | サイクリング・自転車旅
 新型コロナウイルス・オミクロンの感染がすごいことになっている。感染力がすさまじく電車に乗って出かけるのもはばかれる。
 で、つい近場を走ることになる。寒いが家に閉じこもっているよりはいい。
 いつものように走りなれた道を行く。恐ろしく寒い。手袋を二重にしていても指先が痛い。



 
 
 今年はどれくらいの数の白鳥が来ているのかな。
 おおっ!



 今年もたくさんやって来たんだね。



 遠いシベリアからやって来たと思うと、やっぱりいじらしくてかわいい。





 帰り道、ちょっと遠回りをして、印旛沼へ。
 桃色ペリカンのかんたくんはどうしているか気になったんだ。







 漁師さんの軽トラックのそばの日向で、かんたくんは今日も元気そうだったよ。





 

白鳥の郷、印旛沼のかんたくん、十一面観音堂          2021年11月20日 土曜日

2021-11-24 14:58:04 | サイクリング・自転車旅

 白鳥の郷では、白鳥たちはもうやって来ただろうか。何羽くらい来ているだろうか。この季節になると、シベリアから長い旅をして渡ってくるけなげな旅人たちを思い出す。



 家を出てしばらく走ると、きれいなススキが目にとまった。秋もずいぶん深まったね。



 すっかり葉を落とした桜の木が並ぶ。新川はとても穏やかな表情をしている。



 この田んぼでは、人の食べるコメを作っているのかと思ったら、家畜の飼料を作っているということだ。今年も収穫が済んで、たくさんのラップサイロが見られる。



 師戸川の谷津道に入る。



 いつ来ても静かで落ち着く道だ。





 車にも自転車にも人にも会わない。





 あれは北総線の線路と国道だ。あの下をくぐって行く。



 線路と国道をくぐると、また静かな道が続く。





 深い山の中を走っているようだよ。



 県道を越え、さらに進む。この坂は左右にゆるくカーブしているうえにかなりの勾配だ。ペダルを踏まなくても50キロくらいのスピードが出る。しかも、たまに対向車が来るのでかなり危険だ。みみ爺はブレーキを握りながらゆっくりと下る。先が見えたところでブレーキから手を放す。たちまちものすごいスピードで風を切りはじめる。気持ちがいい。



 坂を下りきると、明るい田園地帯に出るよ。今日はよく晴れている。



 白鳥の郷へはこの道を行く。まだ朝が早いせいか人影がない。





 ああ、今年もたくさん来ているよ。なんだかうれしい。







 そういえば、印旛沼のかんたくんはどうしているだろう。
 かんたくんのいる小さな船着き場へ行ってみることにした。
 広い田の中を行く。





 印旛沼は、まだなんとなく朝もやに煙っている。



 かんたくん、いたよ。まだ元気だったんだね。よかった。
 みみ爺が初めてかんたくんに会ったのは2018年12月8日だ。自転車仲間と「小江戸佐原」を訪ねた時に立ち寄って出会ったんだ。3年前の当時に聞いたところでは、かんたくんは住み着いてすでに20年以上も経っているということだった。あれから3年。かんたくんはいったい何歳になるのだろうか。
 船外機の上で日向ぼっこでもしているようなその姿が、少し老けたように見えるのは気のせいかな。



 帰り道に、グーグルマップのストリートビューで気になっていた場所を探してみることにした。大きな狸の置物がある観音堂だ。
 丘陵際に沿った道を行く。





 グーグルマップでは、たしかここを右に入って行くんだね。ほかにも走りやすそうな道はあるようだが、みみ爺はあえてこの道を行くことにした。 面白そうだから。



  急勾配の始まりだよ。





 落ち葉がすごい。タイヤが落ち葉を踏む音が響く。





 上りきったところには明るい畑地が広がっていた。



 ここだね。やっと見つけることができた。以前に何度か探したことがあったが、見つからなかったんだ。
 それにしてもこの大きな狸、すごい存在感だね。





 十一面観音堂というから、お堂の中には十一面観音像が実際に安置されているのだろうか。ネットで調べてもよくわからなかった。



 罰当たりとは思いながらも、格子の隙間からお堂の中を覗いてみた。すると正面のガラスケースのような厨子の中に、たしかに観音様のお姿があったので、ごめんなさいと手を合わせた。



 観音堂からは、長閑なカントリーロードをしばらくのんびりと進み、住宅地裏のこの道を入って行く。



 ここも落ち葉がすごい。いいねえ。
 ここは近隣住民の散歩道なんだろうなあ。



 道は下って行く。



 下った先は、山と田んぼに挟まれた荒れたコンクリート舗装の道になったよ。こんな道はみみ爺の好きな道だ。







 道がどこに続いているのかちょっと心細くなってきたが、遠くに町の屋根が見えたのでほっとした。



 勾配がきつそうだけど、ここを上って行こう。





 上り詰めると、朝通った道に出た。あ~よかった。



 そして朝来た道を戻る。なんだかすごく楽しかったな。