今日の女王サマ

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ヘルプ~心がつなぐストーリー~

2012年04月05日 | 映画&本&音楽&TV
最近はおざなりになっている映画の感想。

久しぶりにいい映画を観ました。


『ヘルプ 心がつなぐストーリー』です。

ケネディ大統領が暗殺される前後の人種差別を扱った映画はいくつかありますが、この『ヘルプ』は重くなりすぎず、黒人メイドたちを取り巻くいろいろな問題を描いています。

病気がうつるから(黒人はヘンな病気を持っている?)、トイレは家の外にメイド専用のものを作る。
自分たちもヘルプ(黒人メイド)に育てられたのに、大人になると使う立場になり、尊大な態度を取るようになる。もちろん主人公スキーターのように、親に対する愛情と同じ感情を持っている人たちもいます。


この↑左の白人女性は、自分も貧しい育ちで、しかもこの地よりもっと田舎で暮らしていたため黒人メイドに対する偏見がないのです。だからというかそれ故(実はほかの理由もあるんですけど)、地域の奥様方からつまはじきにされている。居留守を使われ、メイドのミニー(毒舌家)に「掃除機のセールスマンみたいな扱いを受けた」とサメザメと泣いて訴えます。
辛辣なミニーと天然な奥様の相性はなかなか良かったらしく、料理がまったくできなかったこの奥様が終盤でテーブルいっぱいに料理を並べ、メイドのミニーと同じテーブルに就く。しかも旦那さまはメイドにも椅子を引いてくれるんですよね~。

有無を言わせずバスから降ろされたり、嵐の日に外へ行けず室内のトイレを使って即刻クビになったり、こんなにも人は人を差別することができるのかと思いますが、日本だって昔は(今も?)在日朝鮮人や、の人を差別していましたよね。だからアメリカ人ってヒドイよねと単純に言うことはできません。肌の色や育ちで人を分けてしまう・・・せめて自分の子供や孫たちにはこんなことを教えずに育てたい。差別って教えられるものだから。

この映画が気に入った人には『ミシシッピー・バーニング』や『ロング・ウォーク・ホーム』、『ラブ・フィールド』もオススメです。特に『ロング・ウォーク・ホーム』はバスで白人の席に座って逮捕(!)された黒人女性の事件を扱っており、『ヘルプ』より重い内容ですが見ごたえあります。

久しぶりに本も買いました。文庫しか出てないけど、上下巻で1400円ぐらいでした。

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