『THE OTHER FINAL』・・・2002年6月のFIFAワールドカップサッカー決勝戦が日本で行われた日、アジアのブータンで最下位を決める“もう一つの決勝戦”が行われていたのです。これはニュースにもなったので私も覚えていましたが「面白いなぁ、ビリの決定戦か?」という程度でした。
このドキュメンタリーはちょっと前にNHK教育テレビでも放送されていたのですが、夜の放送だったので、翌日早出だった私は観ることができませんでした(最近はビデオに撮らない。撮っても観ないから)。
世界ランキング202位(ブータン)と203位(モントセラト)の試合は、高山のブータンで行われます。モントセラトの選手たちにはちとツライものがあったのではないでしょうか。チームにもいろいろなアクシデントがあったようです。
印象に残ったこと。
この大会を開催することになり、ナイキやアディダスに資金協力が持ちかけられたのですが、スポンサーは1本もつきませんでした。商業主義の前には最下位決定戦なんて全然おいしくないでしょうからね。
もうひとつは、結局ブータンが4点入れて勝ったんですけど、実況アナウンサーは「これはモントセラトの負けではない。サッカーの勝利だ」とお互いを讃える。そしてカップは半分ずつに分けられるんですよ。
(←次のシーンで半分ずつに分かれる)
ブータンの人は、日本人と顔立ちがよく似ています。着ている物も日本の着物みたいです。
このブータンの選手が「アーセナルに入りたい。無理だってわかってるけど」と言います。最下位に近いチームにいる選手のこのつぶやきを誰が笑うことができるでしょう。このドキュメンタリー映画を観れば、誰もが彼に共感するに違いないと思うのです。