悲しいメッセージ

私が働いている羽田空港の売店には、お酒を売っているコーナーもあります。清酒と焼酎。

鹿児島の「一刻者（いっこもん）」（芋）、大分の「閻魔（えんま）」（麦）など九州勢のその中に唯一、東北産の「秘酔（ひすい）」（米）という焼酎があったのですが、このたびの震災後、入荷がストップしたまま。それまで在庫が少なくなるにつれ「幻の焼酎になっちゃうんじゃない？」と話し合ったこともあります。無事なんだろうかと気になった私は「秘酔」の会社である酔仙酒造のホームページを見てみました。

そこにはこんなメッセージがありました。
「東北地方太平洋沖地震災害受災の為しばらくお休みさせていただきます。誠に申し訳ございません。」

あぁ、やっぱり被災してたんだな。

そして検索結果の上から二つ目をクリックしたとき、恐らく「秘酔」を取り扱っている商店のものと思われるメッセージが表示されました。

「平成23年3月11日に発生しました『東北関東大震災』による大津波により、甚大な被害を受け、店舗及び商品全てを失いました。従業員一同避難所生活を余儀なくされており、休店とさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程よろしくお願いいたします。」

全てを失いました・・・なんて悲しいメッセージでしょう。

ご迷惑をおかけいたしますが・・・天災じゃありませんか！　迷惑だなんて思わないで下さい。

「秘酔」だけじゃなく、他の商品すべてをうしなってしまったんでしょうね。

一日も早い復興を、と口で言うのはたやすいことです。でも軽々しく言えない。それだけ大変な出来事だったんですもん。