指先に久遠の薫り
幾千万の時空から
果てぬ想いの行方
耳澄まし聴く入江
空中の夢かき集め
鍵を回し進みゆく
テレビを観なくなって久しい。
リモコン触ってないかも。テレビの。
引っ越し時に、テレビを手放した我が家。
番組は観るんですけどね、TVerで。
視聴スタイルが変わったとも言えます。
TVerはわたししか観てないな。
夫は騒がしいのを敬遠します。
静けさを愛する人なので。
出会った頃、ざっと10数年前になります。
誰でも知ってそうなタレントの話が
彼には通じなかったので
テレビ観ないのも筋金入りなのだなぁと諦めました。
引っ越した先はとても田舎で
大自然がこれでもか!と盛りだくさん。
都会に毒されているつもりはなかったのですが、
比較すると「呑気だなぁ」と感じます。
前の家にお別れを云った時、
さすがに「しんみり」しました。
前の住処は「もういいんだよ」と
わたしたちを解放してくれていて、
次のフェイズに移行するのに
優しく背中を押してくれていたのでした。
引っ越しはパワーだなぁ、と感じました。
雑務を一手に引き受けて監督してくれた夫に、
ふかいふかい感謝です。
お菓子を特に制限なしに食べるようになりました。
ダイエットも気にしません。
体重を計ってますがそれは目安・自分を知ることなので。
豊かに食を楽しむモード。
書き文字(文章)のほうが得意。
逆に喋りは下手っぴ。
先ほど「ごめん、言ってることわからない」と返されて
すごすごと退散したわたくし。
3語くらいの文章だと脳裏で組み立てて話すほうが伝わる
(その手間を惜しむとカオスになる)。
言葉が足りない悩みでした。
カラオケに行くのが
こよなく好きな夫婦でそれはきっと
「表現が好き」だということなのですよね。
マイリトルラバーの「Man&Woman」を
夫はわたしの歌声で覚えたそうです。
「だけども全然報われないのは」のチカラこめる部分に
それが現れていてちょっとばかりテレる妻です。
歌うのが好きなわたしは
異性ヴォーカルの昭和歌謡に嵌っていて
「愛を止めないで」や「あずさ2号」など
脳内がにぎやかです。
これも歌える!と浮上する瞬間が好きです。
心は無限に遊びたがります。
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」が歌えそうです。
わくわく。
プンスカ怒っている。
夫がわたしの話を遮ったのだ。興味のない話題だったらしい。
世界情勢・ガザ地区等、世界には
もっと切実な問題があるというのに、
君は何だ、気にしたこともないのか。とゆー言い分。
新聞など読みたくもない。ニュースを真面目に聞けばテンションが下がる。
夫への扉がひとつ閉まった。今後開くことはない。
「オードリー春日の前髪の白髪の話」をしたらこの展開。
「(関口宏氏の)あの席空いてるから座りたい」春日さんに対して
「あの席なんてあるんだ」のツッコミをした若林さん。ここまでがセットの話。
そもそも夫はオードリーにこれっぽちも興味がない、ゆえに『聞きたくない』
訃報が届けられては
「見送る側」になったのだなぁとしみじみする。
谷村新司さんの報に夫は「昴」を」追悼で歌った。
わたしは「いい日旅立ち」を続けて歌った。
窓の風景から思い出した「鳥の詩」を
杉田かおるではなく河合奈保子のコンサート風景を思いながら歌った。
NHKーFMからカセットテープに録音したそれを想いながら歌った。
言葉は「今」を純粋に真空パックで閉じ込める。
後の人々は好きな時に自由に開封して味わうのだ。