中学時代から42年!同級生コンビのつぶやき

日々の生活の中での雑想文。時代の狭間に在するアラフィフの想い・・・。

第85回箱根駅伝 終幕

2009年01月03日 21時19分57秒 | weblog
第85回 箱根駅伝の総合優勝は、往路を制した

東洋大学 

往路、復路合わせた完全優勝に終わった。

東洋大は部員の不祥事にて、監督辞任、そして一時は出場でさえ危ぶまれた状況から、部員一同一丸となって、見事初の総合優勝を果たした。

どん底の状況からの優勝は、彼らにとっては大きな価値のある、今後の人生においても必ず意味のある経験となったに違いない。

最近各界において、不祥事が発覚し、監督辞任、出場停止という処分を余儀なくされるケースが多々あるが、今回の東洋大の優勝から感じた事がある。
それは、不祥事=出場停止 というかたちが、必ずしも正論ではないという事だ。

もし今回、東洋大が不祥事により出場する事ができないでいたなら、柏原くんの歴史的な記録更新も、そして部員全員で掴んだ「初の総合優勝」もなかった。
東洋大が歴代優勝大学の一つとして、功績を刻む事もなかった。

東洋大の部員達が巻き起こした旋風は、間違えなく箱根駅伝の歴史に大きな足跡を残した。

不祥事を起こした部員本人にとっても、「出場停止」という事になっていたなら、「自分達の責任で・・・・・」という重い、辛い、重圧をこの先ずっとしょっていかなければならない。出場できたからと言って、彼らの責任は無くなった事にはならず、いづれにしてもなんらかのかたちで、胸に闇を残したまま過ごす事になる。

どちらにしても、不祥事を起こした事実は変えられないのであれば、出場させ、残りの部員達がそのマイナス要素を逆にバネとして、壁を乗り越え、懸命に自分達の力を発揮する姿を、不祥事をおこした人間に見せる事により、彼はもっと自分達のした事の大きさを反省することになると思う。

こんなに仲間達は頑張っているんだ、不祥事を引きずらずに仲間達は前向きに走っているんだ、という事を知れば、さらに「自分はなんと愚かだったのだろうか」と気づくはずである。

今回の東洋大の出場、そして優勝は、まさにそのかたちを証明し、部員達は全力で壁に立ち向かい、そして、辞任した監督や、不祥事を起こした仲間へ、明るい希望の光を送り込んだ。

今日、ゴールの白いテープを東洋大高見くんが切った時、辞任した監督、そして不祥事を起こした部員は、優勝を成し遂げた彼らに感謝をしたに違いない。

不祥事、辞任、出場停止というかたちより、出場、優勝というかたちの方が、今後の人生の重みも全く違う。

出場停止にするのは簡単だが、もう一度「チャンス」を与えるという事がいかに大切か。これからは問題に対しての対処の仕方も、慎重に、そして前向きな考え方が必要だと伝えたい。


毎年箱根駅伝を見て、棄権する選手、期待にこたえられなかった選手の気持ちを考え、度々涙したが、今年の箱根駅伝では、初めて優勝した大学の学生達を見て、涙を流した。