Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3

2023-05-04 | 映画

戦闘で負傷したロケットに仕込まれていた、治療をすると爆発するキルスイッチ。
それは、ロケットを作り出した存在…
「完璧な世界」を作り出そうとするハイ・エボリューショナリーが仕込んだものだった。

ロケットの命を救うために動くガーディアンズに、
研究成果であるロケットを回収しようとするハイ・エボリューショナリー。

「友」の命を巡る、ガーディアンズ最後の戦いが始まる…

盗賊と賞金稼ぎによる急造チームから始まったGotG。
作品を重ねることで、その絆は強く堅い「家族」へと変わっていったわけですが
最終作となる今作では、喋って暴れるアライグマ・ロケットのオリジンを軸に
チームメンバーそれぞれの「成長」を、
そして3部作の「終わり」をしっかりと描く作品となっております。

監督・脚本のジェームズ・ガンが今作完成をもって
DCスタジオのクリエイティブ部門トップに就任してしまった
(そして新しいDCユニバース立ち上げに動いた)、
そしてなによりも過去の児童虐待者に向けたどぎついジョークのために
マーベル/ディズニーから一度解雇されたときに書かれていた脚本をベースにしているために
MCUフェイズ4以降の大筋とは一切絡まない、
「アベンジャーズ:エンドゲーム」(と「ソー:ラブ&サンダー」)までの材料で
組み上げた作品となっているわけですが
それ故にマルチバースの複雑さとも無縁な、ガーディアンズメンバーに視点を絞った
疑似家族と成長の物語として完成された作品になっている、といえるでしょうか。

もしかして、という期待は残っているけれど、
「ジェームズ・ガンによる」ガーディアンズの物語、とは今作でお別れ。
それにふさわしい大団円が描かれている作品となっておりますので、
よろしければDisney+で前作2作とホリデースペシャルを再度見直してご覧くださいませ。

 

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ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り

2023-04-13 | 映画

旅を続ける盗賊のエドガンと戦士のホルガ。
かつての仲間、詐欺師のフォージが領主の座に収まったと聞き
その国に向かうが、罠に嵌められてしまう。
かつての仲間であった魔術師サイモン、
自然を愛するドルイドのドリックとチームを組み
フォージとその背後にいる邪悪な企みに立ち向かうことになる…

テーブルトークRPGの代表作であり、
さまざまなコンピューターRPGの元となっている「D&D」を
剣と魔法とモンスターてんこもりの快作に仕上げたのが今作、でございます。
「GotG」のプロデューサーが制作に参加、
好感のもてるアウトローが主人公、
それぞれに問題を抱えたメンバーたちが問題に向き合う…と若干肌触りが似たところもあり
そういった意味でも見やすい作品であります。

登場するモンスターたちもどれも印象深く(特に太ったドラゴン!)
見ていて本当に時間が気にならない作品であり
劇場でもっと多くの人に見てもらいたい作品、なのですが
「D&D」という名前のブランドがある意味障壁になっているんじゃないかな、と
思ってしまう感覚もあったりいたします。
ある意味「テレビで放送されたときにハネる作品」という位置づけなのかもなぁ、と。
本当にみんなが大好きなやつ!ではあるけど劇場に足を運ぶ第一候補になり辛い、というか。
(かく言う僕も予告の段階では少し侮っていて、見た人の感想見て行った側なので…)

明日からコナン新作公開という中で
おそらく上映回数なども大きく減らされたりするとは思いますが
できるだけ劇場で楽しんでほしいなあ、と思っております。

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シン・仮面ライダー

2023-03-23 | 映画

「人類の幸福を追求する」組織、SHOCKERから
緑川ルリ子によって救出されたバッタオーグ・本郷猛。
心優しき青年であった彼は、己の力に戸惑いながらも
ルリ子を守りながら「仮面ライダー」としてSHOCKERのオーグたちと戦いを繰り広げていく。

その中で現れるもう一人のバッタオーグ・一文字隼人。
SHOCKERの進める計画をはたして阻止することはできるのか?

 

「シン・ゴジラ」「シン・エヴァンゲリオン」「シン・ウルトラマン」に続く
庵野秀明によって再構築された「シン」シリーズ4作目、の今作。
ウルトラマンと並んで思い入れの強い初代仮面ライダーの再構築、ということで
テレビ版だけでなく石ノ森萬画版などの要素も拾った作品となっています。

「改造人間の悲哀」「孤独なヒーロー」という初代ライダーに強い要素に
「現代的な秘密結社の描かれ方や目的」、
SHOCKERサイドの過去を描くスピンオフ漫画(ヤングジャンプに連載中)との絡め方など
現代的な仕掛けも利かせた今作。

個人的な感想としては
「50年前にリアルタイムでテレビで見ていた庵野少年がその後色々なものを吸収しながら
それを活かして味付けした映画として妄想しつづけていた仮面ライダー」を出力されたような印象。
シン・ウルトラマンと同じように怪人(オーグ)ごとに話数で区切られているような感覚もあり
そこは30分1エピソード感(中には前後編になってる感じもありますが)が
身体感覚として沁みついているのかなぁ、と思ったり。

ただ、一部で言われるほど「庵野が好き放題やった」感は感じず、
軸になるストーリーもちゃんとしているし、
過去作の知識やスピンオフとの関係も知らなくても普通に楽しめる
(知っていればにやりとできる部分、は確かにありますが)
とてもちゃんとした日本のヒーロー映画、という印象もあります。
比較対象が(本編撮影と並行して過密スケジュールの中撮られる)
現役のニチアサライダー映画になってる部分はありますけど、それでも。

そして(これを書いてる途中に伏せられてたキャストも解禁されたわけですが)
最近の特撮映画としてもあまりに豪華すぎるキャストが、しっかりその持ち味を発揮
(長澤まさみにあんなキャラやれるとは思ってなかったよ…)しているというのも
あらためて凄いことだな、と思いましたよ。

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シャザム!~神々の怒り~

2023-03-20 | 映画

神の力である魔力を分け合い、6人のヒーローとなったビリーたち。
フィラデルフィアで起こる数々の事件を解決しようとするものの、
(まだ中身は子供なので)失敗も多く、「フィラデルフィアの恥」とまで呼ばれることに。
そしてヒーローをやっていない素顔の彼らの日常がそう変わるわけでもなく。

一方、彼らの力のソースである古の神の一人であるアトラスの娘たちが
現世に訪れ、(前作で折られた末に)博物館に仕舞われていた魔術師の杖を奪い
取り戻した魔力で、奪われた父の力を使うもの…ビリーたちの力を奪い、
自分たちの計画を進めるために動き出す。

神の力を持つヒーローvs本当の神の戦いが始まる…

 

既に仕切り直しが発表されているDC映画ユニバース。
次作である「ザ・フラッシュ」で根底から揺るがされ、
続く「アクアマン2」で次の展開への種がまかれて
ジェームス・ガン監督/脚本の新スーパーマン映画で本格的に再スタートが予定されており
そういう側面から考えるとある意味今作は今後続くかどうかもわからない、
悪い言い方をすれば「消化試合」感はあります。
さらに言えば主演俳優であるザッカリー・リーヴァイの女性差別団体との関係や
ディスカバリーによるワーナー/DC買収後のごたごた…
特に不祥事を起こし続けても過剰に擁護され続けるエズラ・ミラーに対して
有色人種女性が主演の「バットガール」が完成していたのにお蔵入りにされたり、といった
そういった側面でワーナー/DCに逆風が吹いている状況、でもあります。

さらに言えばこの国においては前作吹き替え版は福田雄一による監修によって
正直ひどい出来にされてしまっていた、という部分もあったり、
今作も同週にジャニーズ主演の人気ラノベ原作映画「わたしの幸せな結婚」や、
(こちらもタイトルやキャスティングから想像できない伝奇アクションらしい)
あの庵野監督の「シン・仮面ライダー」(こちらは今週見に行く予定)、
さらに「ドラえもん」などの人気作も公開中とかなり厳しめな状況な上
最近のMCU作品でうすうす感じていますが
どうも日本の観客にアメコミ映画疲れが出ている感も、な現状。

…とまぁ、この作品を取り巻く状況はかくも厳しいものであり、
その結果日本での初週ランキングは7位、と大作アメコミ映画としてはかなり厳しいもの、
アメリカ本国でもかなり厳しい状況にあることも確かなようです。

だがしかし。

今作、「春休みに見るティーンヒーロー映画」としては
本当に満点をつけてもいい出来でした。
少年たちの成長(話の焦点はビリーとフレディの二人に当たってますが)と
勇気と家族愛と冒険の物語として、かなり気持ちのいい快作に仕上がっております。

前作同様ホラー出身の監督ということでわりと人は容赦なく犠牲になるけれど
(瞬間が描かれることはないですが)
ヒーローが助けられる状況ではしっかりと人を助け、
魅力的なモンスターたちも登場したりと
本当にちょうどいいファミリー向けアクション大作に仕上がってくれており
ユニバース作品としての他作品とのつながりも多すぎず、
それでいてポイントを押さえた楽しめるものにしてくれている。
休みの前の日にテレビ放送されて家族そろって楽しんだような
あの頃の空気感を持った作品、としての満足度はかなり高いものでした。

公開されているうちに、できれば映画館の大スクリーンで見てほしい、そんな1作です。
今回は吹替版もよかったですよ。

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

2023-03-06 | 映画

父の介護。
税の申告。
トラブルと赤字続きの仕事。
反抗的な娘。
頼りにならない夫。

そんな毎日に疲れ果てるエヴリンの前で、突然夫が豹変する。
エヴリンこそがマルチバースを救う鍵であり、
多元宇宙に破滅をもたらす悪と戦える存在だと告げ、
否応なく戦いに巻きこまれることに。

並行世界のカンフーの達人で映画スターの自分と接続し
戦いを切り抜ける中で知った敵の正体は…娘!?

マルチバースを股にかけた、宇宙を揺るがす戦いが始まる…

「ミッドサマー」の配給でおなじみのA24が
「アベンジャーズ」3,4作目の監督であるルッソ兄弟をプロデューサーとして
主演がミシェル・ヨー、夫がキー・ホイ・クアンという
アジア人キャストをメインに作り上げられた、SFカンフーホームドラマである今作。
アカデミー賞10部門11ノミネート、A24最大の大ヒット、という結果を引っ提げて
ようやく日本で公開となったわけですが
(ちょうどみんな確定申告で苦しんでる時期だからタイミングいいよね)

激賞する人もいる一方で、実はわたくしそこまで刺さった感じがなく、
「ちょっと変わった香港映画」
「Imageか旧Vertigoのクリエイターオウンドアメコミの実写化」くらいの感じだな、と
思っていたりもするのですが、それは
『アジア系がハリウッド大作で主演するという意味』というものに
そこまで敏感でない立場からなのか、
ハリウッド映画もアジア圏の映画もシームレスにみられる環境からなのか
「マルチバース」というものに慣れきっているからなのか
(それこそ仮面ライダーやウルトラマンの映画でもやってるからなぁ…)
描かれている物語は結局普遍的な「家族」の物語であるからなのか。

どんな感想を持つにしろ、「トップガンマーベリック」や「RRR」に続く
『この映画は当然観てるものとして語られる』作品になる予感はいたしますので
できるだけ早めに、劇場でこのマルチバース体験を浴びてきてほしい、そんな1本です。

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