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Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

インターステラー

2014-11-25 | 映画
人口爆発からの戦争などを経て、
天候変動・食糧不足に見舞われた地球。
進む砂漠化、ジャガイモ、小麦、オクラはすでに栽培できず
あとはコーンを残すのみ、という現状に
人々は科学技術を捨て、皆農家になる道を歩んでいます。

元エンジニア、そして宇宙飛行士であった男と、
科学への興味を捨てられない、幼い娘。
娘の部屋に現れた「幽霊」による啓示から
彼らは秘密裏に活動していたNASAを発見、
そこで伝えられた宇宙の異変と、
外宇宙への居住可能惑星を探るプロジェクトの存在。

我が子を置いて、遠い宇宙へと旅立った男を待つものは・・・


「ダークナイト」シリーズや「インセプション」、
最近は「マン・オブ・スティール」「トランセンデンス」のプロデュースなど
ハリウッドジャンル映画界を支える巨匠になったクリストファー・ノーラン最新作は
科学への愛情に満ちた宇宙SFでございます。
もともとは弟のジョナサン・ノーランの脚本でスティーブン・スピルバーグが撮る予定だった今作は
事象の地平線やウラシマ効果といった時間SFの要素に家族愛の要素を織り込んだ作品であり
21世紀版「2001年宇宙の旅」というイメージも強い作品となっています。
(「未知との遭遇」のオマージュもありますね)

科学技術・教育を捨てた(アポロ月面着陸はなかった説が学校で正しいと教えられる!)世界の終末と
それに抗おうとする科学者たちの物語、という側面もありますし
離れてしまった父と息子・娘の関係の物語でもあり
それらをまとめて3時間という長尺にしてしまった
(その割には時間の長さはそれほど感じなかった・・・)作品でございます。
「ハードSFだ」という感想や紹介を見て「敷居高そう・・・」と思っている方も
いらっしゃるかもしれませんが、様々なアニメや漫画で時間SFに馴染んでいる方なら
すんなりと理解もできるのではないでしょうか、と思いますので
年末年始前のこの時期に腰を落ち着けて大作を見たい、という方、是非どうぞ。
(12月入ると余裕なくなりそうで・・・)



(ネタバレ配慮します)




(これくらい空けよう)



ここからネタバレもしつつ。
見終わったときの感想は「これ、藤子F不二雄のSF短編じゃね?」でした。
過去にメッセージを送っていたのが未来の自分、というのも
わりとありがちというかなんというか。
最初にマーフの老後の姿が出てきたので、
「あ、人類はどういう形であれ助かるんだな」というのが
わかってしまっていたこともちょっと、だし
アクションシーン描写必要かな?とか
あんまりにもハッピーエンドにしすぎじゃね?
(正直、生還しないでそのまま高次元生命体になってもよかったような)
と、見終わって後から後から思うことがいろいろ出てくる感じ。

それでも楽しく見られたのは、やはり「映像」の説得力・・・
氷の惑星の絵が欲しければアイスランドにロケに行き、
実物大の着陸船のセットを作ってフィルムで撮影する。
ブラックホールやワームホールの映像もできるだけ科学的に正しいものを
科学者の協力を得て作る、というノーラン監督の映像へのこだわりであり
「インセプション」の夢のシーンに匹敵する「この映像見せたかったんだな!」の
4次元の部屋、のイメージの説得力もまた、この映画の魅力だったと思います。

疑問点としては過去の墜落も重力による干渉の結果だったのか、とか
ワームホールを作ったのも未来からの干渉だったのかな、という部分だったりしますが
そこは「インセプション」のラストみたいに考えていくのも楽しいのかなぁ、と。

3時間、時間帯によっては空腹とか尿意とか眠気とか
いろんな敵が出てくる長さではありますがw
できるだけ大きなスクリーン、いい音響でお楽しみください。
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