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ミッシング・リンク

2020-12-25 | 映画

ヴィクトリア朝イギリス。
一人の紳士が、今日も未確認生物を追い続ける。
彼の名はサー・ライオネル・フロスト。
貴族たちの探検クラブに認められて入会するために冒険を行うも、
自己中心的な性格が災いし、助手も辞め、一人ぼっちに。

そんな彼の元に届いたのは、人と類人猿との間に存在すると言われた
進化の『失われた環(ミッシング・リンク)』、猿人ビッグフットの存在を告げるものだった。

ビッグフットの存在を証明したらクラブに迎え入れる、という賭けをし
現地を訪れた彼の目の前に現れたのは、英語を話すビッグフットであった。
手紙を送ったのも彼であり、その目的は『ひとりぼっちの自分に仲間を探す』こと。

フロストの入会を妨害するためにクラブの長に雇われた殺し屋に追われながら、
二人の冒険の旅が幕を開ける…。

 

KUBO」「パラノーマン」などの名作を生んだLAIKA最新作であり、
今作も多くの強敵をおさえてゴールデングローブ賞長編アニメ部門を受賞した名作。
その作品の特徴は、(補助的にCGは使用しているものの)
「人形によるコマ撮り(ストップモーション)アニメ」であること。
実際に人形を作り、少しずつ動かして撮影することで作品を作る…という
気の遠くなるような作業の末作られた作品です。
しかし今作においては、あまりに動きも質感もスムーズでありすぎるが故に
エンドロールで流れるメイキング風景を見るまで「人形アニメ」であることを忘れ
完全に脳が「CGアニメ」だと認識しておりました。
技術が進歩しすぎるとこうなってしまうのか…。

LAIKA作品のもう一つの特徴はその物語とはらんだメッセージ。
今作も冒険を中心に描くも、「古い価値観と新しい価値観の対立」など
現代を反映した物語として楽しむことができる一作であり、
流石に海外の長編アニメは脚本に金かけてるなぁ、と改めて実感。

まだまだこれから全国で順次公開されていく作品ですし、
これほどの作品がLAIKAの過去作と同じく「知る人ぞ知る名作」止まりなのは悲しいので
近くで見られる劇場がある方は、ぜひ足を運んでいただければ、と思っています。
大スクリーンで見る価値のある映像だと思いますし、
LAIKAの過去の作品たちも今ならamazonプライムで見られますから。

今年最後に劇場で見る映画がこれでよかったよ。

コメント
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