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ザ・スーサイド・スクワッド

2021-08-19 | 映画

ヒーロー達に敗れ、ベル・レーヴ刑務所に収監された重犯罪者から
政府高官のアマンダ・ウォラーに選ばれた囚人たちが
首に遠隔操作爆弾を仕込まれ、刑期短縮と引き換えに生還不可能な危険任務に投入される
タスクフォースX、またの名を「スーサイド・スクワッド(自殺部隊)」。

今回の任務は、独裁国家コルト・マルティーズ(ダークナイト・リターンズの!)の
軍事クーデターによって危険な状態になった「スターフィッシュ・プロジェクト」の抹消。

ハーレイ・クイン、キャプテン・ブーメラン、サバント、モンギャル、ジャベリンや、
ブラッドスポート、ピースメーカー、ポルカドットマン、キングシャーク、ラットキャッチャー2たち
命の安いスーパーヴィランの敵は、独裁国家に大怪獣。
果たして、今回は何人生き残ることができるのか?

前作は本来デヴィッド・エアー監督が撮りたかった作品が、
マーベルの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」大ヒットにより
会社に方向性を捻じ曲げられた結果、という部分もあったりいたしましたが
(嫌いな作品ではないのですが、監督がディレクターカット版を出したいという気持ちも理解できます)
今作はその「GoTG」監督であり、過去の小児性愛者を皮肉るどぎついジョークによって
ディズニーから追われたジェームス・ガンにかなりの自由裁量を与えて作られた一作となっています。
(なお、この後キャストやスタッフの解雇への反発もあり「GoTG3」に復帰しています)

「GoTG」ではマーベル/ディズニー作品ということで抑えられていた
ガン監督の本来の芸風(「スーパー!」などをご覧ください)である
悪趣味ギリギリのゴア描写(本当に人間は景気よく爆ぜたり裂けたりします)に
猥雑な言葉や描写ということで今作は「R15+」という形で公開。
個人的にはゴア描写は宮崎事件前ならテレビ放送の映画でもこれくらい流れてたよね…くらいの
北斗の拳がリアルタイム世代だった年寄り的なことを思ったりもしつつ。

今作では「前作をこうしたかった」というワーナー首脳部の意向と
ガン監督の芸風、そしてディズニーを追われた件のそもそもの原因となった思想が
奇跡的といってもいいレベルで噛みあった作品となっており、
幾分のほろ苦さも味わえる快作、といった内容となっております。
特に思想面での筋の通りっぷりを考えると
ラストのシーンの意味がなんとなくわかるのでは?という部分も。
(監督インタビューでその面を示唆する発言もあった様子)

吹き替え含め、キャスト陣の演技も楽しく
前作をご覧になった方はもちろん、前作がいまひとつ合わなかった方にも
おすすめできる作品になっております(前作から続投キャラ4人だけだしね)。

次のDCFUは、若きバットマンの戦いを描く「ザ・バットマン」。
その前にMCUの「シャン・チー」もありますし、
「エターナルズ」も「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」も
「ヴェノム」続編もありますし(「モービウス」は…?)
世界中が大手を振って映画館で映画を楽しめるように、早くなってほしいものです。
(今作、海外だとHBOMaxで同時配信だったせいで興行かなり削られたんですよね…
 配信サービスは便利ではあるけど、ルール決定はまだ過渡期、かなぁ)

コメント
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