里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ノアズキ、ヤブツルアズキ

2006年09月09日 | 山野草
山仕事をしていて山裾の道路脇に、野菜のアズキにそっくりな形をした花をつ
けたツル植物2種類を見つけた。
まるで、昔流行った漫画の様に「シェー!」と言っているようで、非常に変わ
った面白い形をしている花だ。
後で調べて見るとノアズキ、ヤブツルアズキと言う花である事が分かった。

(有木、8月28日撮影)
ノアズキの花(葉) アズキの花(葉)
ヤブツルアズキの花(葉)

ノアズキ(マメ科、ノアズキ属)
宮城県以西、四国、九州で林縁や草地などに自生する多年生のツル植物。
花は、8月から9月に咲き、アズキと良く似ている。
名前の由来は、野に育ち花がアズキに似ている事から“野小豆”と名付けられ
たそうで、別名の“姫クズ”は、葉の形がクズに似ていて、大きさがかなり小
さい事から名付けられた。

ヤブツルアズキ(マメ科、ササゲ属)
本州、四国、九州で林縁や草地などに自生する多年生のツル植物。
8月から10月にノアズキと良く似た花をつける。
名前の由来は、藪に育つツル性のアズキと言う意味で“藪蔓小豆”名付けられ
たそうで、このヤブツルアズキがアズキの原種であるとされている。
 
アズキ(マメ科、ササゲ属)
2000年程前に中国から渡来し、最初は魔よけに用いられ、その後めでたい
赤飯などに使われるようになったそうだ。
名前の由来は諸説あるが、貝原益軒によれば、アは赤、ツキ、ヅキは溶けると
言う意味で、色が赤くて他の豆より早く軟らかくなる事から“アズキ”と名付
けられたらしい。

(3者の違い)

名   称ツル性3小葉の形豆の形
ノアズキツル性卵状ひし形扁 平
ヤブツルアズキツル性3浅裂し先が尖る線 形
アズキ非ツル性卵状ひし形線 形