先日の日経によれば、
『今年のロシアでは記録的な猛暑が続き、旱魃により穀物生産高は前年を3割超下回る
見通しで、穀物の輸出禁止に踏み切った』
『猛暑の原因は、専門家の間では、北半球の上空を流れる気流や熱帯海域の海面水温
の異変が引き金になっているとの見方が多く、秋以降も残暑が続く公算が大きい』
のだそうだ。
確かに今年の夏は異様に暑く、福山でも8月19日には日本一の38.3℃を記録し、その
後も猛暑日が続いているが、このまま行くと日本でも野菜・牛乳・肉などの生産が落ちて
値上がり必死だと言う。
困った事で自然を相手では打つ手がないのだが、この際せめて暑さの原因だけでも勉強
してみた。
【以下、全て気象庁HPから引用した】
先ず、今年7月の平均気温を平年の気温と比べると、ロシアのモスクワとヤクーツクが顕
著な高温になっており、日本でも平年より1~2℃高温になっている。
〔2010年7月の世界の月平均気温平年差の分布〕
その原因は、北半球中緯度の対流圏全体の気温が非常に高く、又、偏西風の南北蛇行が
非常に大きくなった事が要因とみられる。
又、7月にはラニーニャ現象が発生した事が認められるが、7月の日本の天候には、その
影響は明瞭には出ていない。 しかし、今後注目する必要がある。
『今年のロシアでは記録的な猛暑が続き、旱魃により穀物生産高は前年を3割超下回る
見通しで、穀物の輸出禁止に踏み切った』
『猛暑の原因は、専門家の間では、北半球の上空を流れる気流や熱帯海域の海面水温
の異変が引き金になっているとの見方が多く、秋以降も残暑が続く公算が大きい』
のだそうだ。
確かに今年の夏は異様に暑く、福山でも8月19日には日本一の38.3℃を記録し、その
後も猛暑日が続いているが、このまま行くと日本でも野菜・牛乳・肉などの生産が落ちて
値上がり必死だと言う。
困った事で自然を相手では打つ手がないのだが、この際せめて暑さの原因だけでも勉強
してみた。
【以下、全て気象庁HPから引用した】
先ず、今年7月の平均気温を平年の気温と比べると、ロシアのモスクワとヤクーツクが顕
著な高温になっており、日本でも平年より1~2℃高温になっている。
〔2010年7月の世界の月平均気温平年差の分布〕
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その原因は、北半球中緯度の対流圏全体の気温が非常に高く、又、偏西風の南北蛇行が
非常に大きくなった事が要因とみられる。
![]() | 上空9,400m 付近の偏西風(青線)が北側に大きく蛇行している部分は暖かい高気圧に覆われ、南に蛇行しているところでは高緯度側から寒気が流れ込みやすい。 顕著に高温になった主要都市は以下の通り。 ①モスクワ ②ヤクーツク ③北 京 ④ニューヨーク 日本の場合も、日本の上空を通る偏西風が北側に大きく蛇行し、太平洋高気圧が日本上空に留まりやすくなっている事が猛暑の原因になっている。 |
又、7月にはラニーニャ現象が発生した事が認められるが、7月の日本の天候には、その
影響は明瞭には出ていない。 しかし、今後注目する必要がある。
![]() | ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で海面水温が平年に比べて低くなり、その状態が1年程度続く現象。 逆に、同じ海域で海面水温が平年より高い状態が続く現象はエルニーニョ現象と呼ばれている。 ひとたびラニーニャ現象やエルニーニョ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。 画像は、典型的なラニーニャ現象が発生している時(1988年12月)のもので、太平洋赤道域の中部から東部では海面水温が平常時よりも低くなっている。 |
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太平洋の熱帯域では貿易風と呼ばれる東風が常に吹いているが、ラニーニャ現象が発生している時には、東風が平常時よりも強くなり、西部に暖かい海水がより厚く蓄積する一方、東部では冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなる。 又、インドネシア近海の海上では積乱雲が一層盛んに発生する。 |
![]() | ラニーニャ現象が発生した場合の日本の天候は、 夏季は太平洋高気圧が北に張り出しやすくなり、西日本・沖縄・奄美では南から暖かく湿った気流の影響を受けやすくなる。 この為に、北日本を中心に、気温が高く、日照時間の多い傾向があり、西日本の太平洋側を中心に、雨が多く、気温は低めとなる傾向がある。 |
![]() | 冬季は西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向がある。 |
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