真冬に、バラが一輪咲きました。
1月18日 開花
【フランシス E. レスター】5枚葉一重咲きの可憐な容姿。ムスク系の香り。
実はこの苗、種から発芽(実生)させたものなのです。
つる性があり、春一季咲きのバラなのですが初咲きは何故かこの季節でした!
一昨年の秋、園芸店のバラ苗コーナーで拾った真っ赤なローズヒップ。
種子を取り出し、しばらく水に浸してからポットに蒔いたもの。
昨年の3月中旬には感動の発芽が!
そして、春から夏、秋へとゆっくり成長し続けたのです。
他にも3種のバラを蒔きましたが発芽しないものや、
芽は出たけど途中で枯れてしまった苗もあって少し残念。
一番に期待していたのは【ロサ・エグランテリア(スイート ブライヤー)】という、
葉っぱが青リンゴの香りがするバラ。
葉っぱも増えて、いいとこまでいったのになぁ。夏に枯れてしまいました。
植物公園で拾ったものも含め、4品種のタネを蒔きました。
土は、市販の種まき用土。ネームプレートは「スタバ」のかき混ぜ棒(笑)
3月から4月にかけて発芽。写真は4月中旬の様子。
右のポットが【ロサ・エグランテリア】
【フランシス E レスター】5~6粒蒔いたタネのうち、3粒が発芽。
双葉から本葉が出てきてバラの葉らしくなっていく。
生き残ったフランシス E. レスター。今年はもっともっと成長して欲しいものです!
実生苗や挿し木苗は、大苗などの台木に芽接ぎ/接ぎ穂した苗と違って自根苗です。
つまり自身の根で育ちます。(挿し木が付かない/ローズヒップを作らないバラもありますが)
その魅力のひとつは「強い」ということ。
生育的にも、そして花色や香りなどの形質的な部分でもそのバラ本来の姿を見せてくれ、
より長生きする!…らしい。
昔のヨーロッパでは自根苗(挿し木)の流通が当り前だったそうです。
最も自然に近いかたち…、心惹かれます。
考えてみれば、実ったローズヒップを鳥が食べて種子を運んだその地で芽生えて…、
あるいは野性のつる性バラが四方に枝を伸ばしきり、重みで地面に着地した枝自身が
自ら根を出し新たに株を繁栄させていく…。
そんな大自然の営みのほんの一部分を、このベランダで体験していきたいのです
「 拾った種でも、バラはバラ。」
by rosa papa