書店でなんとも切ないタイトルが目に入ったので買った本です。
タクシー運転手の生き様を書いた本みたいな紹介文だったので買ってみた。
あらすじはというと、
エリート銀行員だったが首にされてしまう主人公。
食いつなぐ為にタクシー運転手に就職するが、妻との関係、子どもとの関係、仕事など、
全てがうまくいかない日々を過ごしていくうちに、現実逃避で青春を過ごした街を訪れる。
という本です。中年オヤジが人生の再スタートをするっていう話なのですが、
それ以上に人生観を変えてくれる本だと感じました。人生は偶然で成り立っていて、
あのときにこうしていたら・・・などなど、誰でも思うことだと思います。
そんなことを主人公は現実逃避のために考えていて、
今の人生は失敗した。やり直したい。もう一度学生に…といった悲劇のヒロイン的な考えだったのが、
後半では、気の持ちようや考えを変えることで、今の人生が最良だったと思うようになっています。
また、人の人生を勝手に勘定して俺のほうが苦労してきた…
という考えも危ない、というのも伝えてくれます。自分だけが苦労しているわけじゃない。
基本的には中年オヤジが人生再スタートする物語なのですが、人生観を変えてくれる本だと思います。
あとはタクシー運転手の実情とか、
業務とかも書いてあるので、タクシー運転手の辛さっていうものも伝わってくる本でした。