妊娠しているマウス28匹の嗅球を除去し嗅覚を破壊したところ、まもなく生まれて子どもを満足に育てたのは2匹のみ。残りのマウスのうち2匹は全く子どもに関心を示さず、あとの24匹は子どもの一部または全部を食べてしまったといいます。
後々調べてみると、ちゃんと育児をした2匹のマウスは手術が不完全で嗅覚が残っていたそうです。つまり、嗅覚を失った母マウスは全て育児放棄をしていたのです。なんとも残酷なはなしですね。
子どものにおいは嗅神経を伝って視床下部を刺激し、母性本能を目覚めさせるのだそうです。人間のばあいでも出産後すぐに赤ちゃんをお母さんに抱かせます。それは赤ちゃんの重さや温かさを感じさせ、自分の子どもを母親に認識させる大切な儀式なのですが、ここでも嗅覚が想像以上に大きな役割を示しているのかもしれません。
未熟児で生まれて産後すぐに保育器に入れられてしまった赤ちゃんのおかあさんの中には、自分の子どもに愛情を感じなくなってしまう人がいるのだと聞きました。実際に赤ちゃんがおかあさんを認識する期間はかなり長いのですが、おかあさんが赤ちゃんを「これが自分の子だ」と認識できる期間はとても短いのだそうです。そのため貴重なその時期に赤ちゃんを取り上げられると母性本能が育たないのだそうです。
嗅覚は五感の中でも最も原始的な感覚で、生きるか死ぬかに関わるような本能的な問題を知らず知らずに判断しているようです。身近な例を挙げると、腐った食べ物を判断するのは何よりも嗅覚で、その判断ができなければ食中毒になったり場合によっては死に至るわけです。
この本には、生理不順の女性が日常的に男性の多い環境に身をおくことによって生理不順が解消されたという例えが書かれていました。この場合特定の好きな男性という意味ではなく、ただ物理的に近くに男性のいる環境に身をおくということです。男性のにおいが嗅覚を刺激し、次いで女性ホルモンを刺激してメスとしての理想的な状態に働きかけたのかもしれません。
子どもを産んだり育てたりすることは、自分のDNAを繋ぐ、或いは人類の種を残すという、いわば本能によってコントロールされた状態なのです。だから、子どもがあまり好きでない女性でも、いざ子どもが生まれたら本能で育ててしまうのでしょうね。
赤ちゃんを抱いた時の重さを感じさせない重み、やわらかい肌の感触、天使みたいな顔、それからミルクくさい匂いを感じると、なんともいえない幸福感を感じます。母性本能が嗅覚によって亢進させられているというのが、なんとなくわかる気がします。


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後々調べてみると、ちゃんと育児をした2匹のマウスは手術が不完全で嗅覚が残っていたそうです。つまり、嗅覚を失った母マウスは全て育児放棄をしていたのです。なんとも残酷なはなしですね。
子どものにおいは嗅神経を伝って視床下部を刺激し、母性本能を目覚めさせるのだそうです。人間のばあいでも出産後すぐに赤ちゃんをお母さんに抱かせます。それは赤ちゃんの重さや温かさを感じさせ、自分の子どもを母親に認識させる大切な儀式なのですが、ここでも嗅覚が想像以上に大きな役割を示しているのかもしれません。
未熟児で生まれて産後すぐに保育器に入れられてしまった赤ちゃんのおかあさんの中には、自分の子どもに愛情を感じなくなってしまう人がいるのだと聞きました。実際に赤ちゃんがおかあさんを認識する期間はかなり長いのですが、おかあさんが赤ちゃんを「これが自分の子だ」と認識できる期間はとても短いのだそうです。そのため貴重なその時期に赤ちゃんを取り上げられると母性本能が育たないのだそうです。
嗅覚は五感の中でも最も原始的な感覚で、生きるか死ぬかに関わるような本能的な問題を知らず知らずに判断しているようです。身近な例を挙げると、腐った食べ物を判断するのは何よりも嗅覚で、その判断ができなければ食中毒になったり場合によっては死に至るわけです。
この本には、生理不順の女性が日常的に男性の多い環境に身をおくことによって生理不順が解消されたという例えが書かれていました。この場合特定の好きな男性という意味ではなく、ただ物理的に近くに男性のいる環境に身をおくということです。男性のにおいが嗅覚を刺激し、次いで女性ホルモンを刺激してメスとしての理想的な状態に働きかけたのかもしれません。
子どもを産んだり育てたりすることは、自分のDNAを繋ぐ、或いは人類の種を残すという、いわば本能によってコントロールされた状態なのです。だから、子どもがあまり好きでない女性でも、いざ子どもが生まれたら本能で育ててしまうのでしょうね。
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でもそのおかげで我々の生活を幸せにしてくれてるんだから感謝しなくては
コメント有難うございます。
本当にマウスは気の毒ですね。
おっしゃる通り、その犠牲がいろいろな知恵に導いてくれいるので、ありがたいですね。