平野啓一郎著、文藝春秋刊。
著者は、ほぼ同年代の人の中だけれど、本当に頭のいい人というのは、
いるものだあな、と実感した。
もちろん賢い人はたくさんいる。
この本に関しては、収録されている9作品のもっている雰囲気がすべて違う。
その文章で表現したいことによって、
つまり目的によって、文体を使い分けるという器用さをもっている。
すごい、と思う。
どの作品も、私もいままでに経験したことに近いこと、
感じたことに近い何気ないことをもとに展開されるのだけど、
そのなかでも、私は一番最初の「白昼」が好きだった。
いつか、追いかけているのか、追いかけられているのかがわならなくなる、という、
ある意味では、なんということのない文章なのだけれど、
だからこそ、ちゃんと計算しないと間延びしてしまう。
でも、どんどん追い込まれて行く雰囲気が、文章からひしひしと感じられて、
ああ、文章力のある人だなあ、と思った。
うらやましい。
最近、友人に借りたマンガを読むことがあるのだけど、
漫画家というのは、どうしてこう、普遍的なことを上手くフィクションの独特な世界観に
落とし込むことができるのだろう、と感心する。
私は、あまりマンガを読み慣れていないので、本当に新鮮な感覚がある。
そして、小説もマンガも、きっとドラマもゲームも、
相互に影響しあいながら、進んでいるのだと思う。
そんな基本的なことでも、改めて実感すると嬉しいものだ。
と、思いつつ、目覚めた朝。
起きた瞬間に、先日行ったチベット展に、
パスパ文字が記された仏像があったことを思い出し、
あれは、モンゴルから送られたものだったのかが気になり始め、
もっとあの仏像のキャプションをよく読んでおけばよかったと後悔した。
そして、その後、朦朧とした頭で「マニ教」ってなんだ?
と、気になり始め、考えながら会社へ行く準備をしていたら、
はからずも遅刻してしまった。
電車が遅れていることに、まったく気づかなかった。
最近、頭のなかがリラックスしているのはいいのだけれど、
普通の社会人のフリがいよいよできなくなってきたのが、ちょっと問題かなあ、と思っている。
著者は、ほぼ同年代の人の中だけれど、本当に頭のいい人というのは、
いるものだあな、と実感した。
もちろん賢い人はたくさんいる。
この本に関しては、収録されている9作品のもっている雰囲気がすべて違う。
その文章で表現したいことによって、
つまり目的によって、文体を使い分けるという器用さをもっている。
すごい、と思う。
どの作品も、私もいままでに経験したことに近いこと、
感じたことに近い何気ないことをもとに展開されるのだけど、
そのなかでも、私は一番最初の「白昼」が好きだった。
いつか、追いかけているのか、追いかけられているのかがわならなくなる、という、
ある意味では、なんということのない文章なのだけれど、
だからこそ、ちゃんと計算しないと間延びしてしまう。
でも、どんどん追い込まれて行く雰囲気が、文章からひしひしと感じられて、
ああ、文章力のある人だなあ、と思った。
うらやましい。
最近、友人に借りたマンガを読むことがあるのだけど、
漫画家というのは、どうしてこう、普遍的なことを上手くフィクションの独特な世界観に
落とし込むことができるのだろう、と感心する。
私は、あまりマンガを読み慣れていないので、本当に新鮮な感覚がある。
そして、小説もマンガも、きっとドラマもゲームも、
相互に影響しあいながら、進んでいるのだと思う。
そんな基本的なことでも、改めて実感すると嬉しいものだ。
と、思いつつ、目覚めた朝。
起きた瞬間に、先日行ったチベット展に、
パスパ文字が記された仏像があったことを思い出し、
あれは、モンゴルから送られたものだったのかが気になり始め、
もっとあの仏像のキャプションをよく読んでおけばよかったと後悔した。
そして、その後、朦朧とした頭で「マニ教」ってなんだ?
と、気になり始め、考えながら会社へ行く準備をしていたら、
はからずも遅刻してしまった。
電車が遅れていることに、まったく気づかなかった。
最近、頭のなかがリラックスしているのはいいのだけれど、
普通の社会人のフリがいよいよできなくなってきたのが、ちょっと問題かなあ、と思っている。