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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:8月21日の日経『ドイツ中小、「外弁慶」で強く』から学ぶべき事

2024年09月16日 09時44分58秒 | 経済
8月21日の日経に、『ドイツ中小、「外弁慶」で強く』と云うタイトルの記事があった。これは日本の中小企業も大いに学んで欲しい事である。日本には、大企業に”おんぶにだっこ”の中小企業が大変多い。自力で販売先を作らない限り、中小企業の将来は明るくない。

ドイツには中小企業と云えども、独自色を持つユニークな製品を作り、世界に向けて販売している企業が大変多い。記事には、「中堅・中小企業ながら世界シェアを握るニッチトップの『隠れたチャンピオン』。日本や米国を上回るチャンピオン企業を抱えるのが欧州の製造大国ドイツだ。」とある。そして、日本では隠れたチャンピオンが少ない理由を、「グローバル展開に対する捉え方の違いによるところが大きい」とある。全くその通りである。

そもそも日本の中小企業の生い立ちが、”暖簾分け”的な企業が大変多い。中小企業を立ち上げた経営者は、その人がそれまで勤めていた仕事と類似の仕事をする事が多く、”下請け”として企業活動を続ける場合が多い。日本人は、独立心が強い様だが、儲ける事にはあまり熱心ではない事がネックとなっている。競合他社が多い下請けのままでは、”儲ける”事は出来ない。儲ける為には、大中企業の下請けではなく、独自の製品を開発して、世界に向けて販売する事が大事である。なので日本人は、独立心に、儲ける事にももう少し熱心である必要がある。

日本はドイツと違って、立地の面で不利な面がある。それは、それは世界のトップ市場から遠い事である。ヨーロッパには先進国が沢山あり、市場のレベルが高い。一方日本を取り巻く環境は、アジアである。最近のアジアの発展具合は目覚ましいが、技術面でのレベルはまだまだ低い。その為、これまでの日本の企業は、アメリカを中心とした欧米諸国への販売に頼って来た面がある。そういった意味で、アジアの市場はまだまだ発展途上にある。その為、アジアでの付加価値のある製品の市場は、まだまだ限定的である。

また中小企業にとって海外に展開する最にネックとなるのが、言語であろう。最近は、中小企業でも英語などを話せる人員はちらほら見かける様になってきてはいるが、まだまだ少ない。この点、最近の韓国の若者は英語が堪能であり、日本語を話せる人も多い。中国人も同様に英語が堪能で、日本語も出来る人も多い。そして、東南アジアの華僑は、現地語+中国語+英語を話せる人が多く、彼等にも強みがある。そしてヨーロッパ諸国の人達は、イギリス人を除けは3~4か国語を話せる人はザラに居る。この課題についても日本は国家を上げて改善していかないと、将来は暗い。

この様に、日本人は下請けで満足する事から卒業し、外国語を学ぶ事をしなければ、日本の将来は危ない。先ずは、この辺りの考え方を変える事が必要であるのだが…。
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