ランドマーク探しⅢ

2012年から出張先での風景や社寺仏閣、由緒を訪ねて記録してきました。2016年からは自分の足で散策し、記録しています。

紀三井寺

2013年03月26日 23時09分29秒 | 訪問地周辺散策

和歌山市内の訪問地の点検を終えて、急いで紀三井寺に行きました。昨年は3月初めだったので、桜は咲いていませんでしたが、今年はまずまずの花でした。紀三井寺は、今からおよそ1230年前昔、奈良朝時代、光仁天皇の宝亀元年(AD770)、唐僧・為光上人によって開基された霊刹です。為光上人は、伝教の志篤く、身の危険もいとわず、波荒き東シナ海を渡って中国(当時の唐国)より到来され、諸国を巡り、観音様の慈悲の光によって、人々の苦悩を救わんがため、仏法を弘めたそうです。行脚の途次、たまたまこの地に至り、夜半名草山山頂あたりに霊光を観じられて翌日登山され、そこに千手観音様の尊像をご感得になりました。
上人は、この地こそ観音慈悲の霊場、仏法弘通の勝地なりとお歓びになり、十一面観世音菩薩像を、自ら一刀三札のもとに刻み、一字を建立して安置されました。それが紀三井寺の起こりとされています。
正式には「紀三井山金剛宝寺護国院(きみいさんこんごうほうじごこくいん)」という当時の名称を知る人は少なく、全国に「紀三井寺」の名で知られていますが、この紀三井寺とは、紀州にある、三つの井戸が有るお寺ということで名付けられたといわれ、今も境内には、清浄水(しょうじょうすい)、楊柳水(ようりゅうすい)、吉祥水(きっしょうすい)の三井より清水がこんこんと湧き出して、年中絶えることがありません。(紀三井寺の三井水は昭和60年3月、環境庁より日本名水百選に選ばれました)国の重要文化財もいくつかあります。楼門もそうですが、この鐘楼と多宝塔も重要文化財です。紀三井寺の境内には約500本の桜の木が植えられています。特に京阪神では、当寺は早咲き桜の名所として有名で、開花宣言の目安となる和歌山地方気象台指定の標本木(ソメイヨシノ)が本堂前にあることから、「近畿地方に春を呼ぶ寺」として、3月も半ばとなるとマスコミ等の注目を集めます。これが標本木です。平成2年3月財団法人日本さくらの会より「日本さくら名所百選」に選ばれているそうです。ほかに大楠いくつかの大木に出会いましたが、最初に出会ったのは昨年のこの楠です。このくすの木は、紀三井寺護国院境内の広場約南半分を占め樹齢約400年と推定され、幹周6メートル、地上2.5メートルの処より三支幹に分れていましたが、内の一支幹は昭和53年、惜しくも折損しました。本堂を含めた霊域に、より森巌さを加えるこの楠は、後白河法皇お手植の楠が代替わりしつつ伝えられたものといわれています。横から見ると大きさがわかります。
結構きつい階段でした。231段あるそうです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 和歌山城 | トップ | 和歌浦天満宮 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

訪問地周辺散策」カテゴリの最新記事