自らのつたなさに思い至る
ワレカラは海藻にすむ小形の甲殻類。
このミズカマキリに似た、かくべつ麗しいとも愛らしいとも見えぬ小動物が詩歌に
掬い取られたのは「我から」だれのせいでもない我が心や行いのつたなさゆえにと
[音]が通うからである。
君をなを恨みつるかな海女の刈る藻に住む虫の名を忘れつつ
藻に住む虫の名を忘れ、あなたを恨めしく思いますといい当世風。
ワレカラはほとんど現代の詩から忘れられたが、心に留めておきたい。と
古今歌ことば辞典で言う。
イチゲソウに雪が積もる想像。
忘れやすいのでおさらいです。