さをりの森 森の妖精ブログ

大阪和泉市にある「さをり織り」の教室、「さをりの森」のスタッフが綴る、森の仲間たちの様子やちょっとしたお話など。

さをり布の仕上げについて 縮絨(しゅくじゅう)

2012年09月14日 | 森の妖精便り

店頭で「季節限定」の栗味や芋味が並んでいるのを見ると、ついつい買ってしまいそうになる、食欲旺盛なスタッフ吉野です。

今しかない!って思ってしまうんですよねー。

乗っかってしまうから言うんじゃないんですけれど、キャッチコピーって大切だなぁってつくづく思います。

 

9月に入って教室の冬糸を充実させたせいか、季節先取りで冬物のマフラーを織る方が増えてきました。

モヘヤの糸などなど、もうそのまま埋もれたいくらい綺麗なんですよね

 

ここでポイントなのが、ウールの糸。

さをりの森でご用意している糸は「縮絨(しゅくじゅう)」という工程を終えていない、未完成の糸たちです。

縮絨は、洗濯をすることで繊維同士を絡ませ、風合いを良くするために行います。

タペストリーなど飾るものは縮絨をしなくてもかまいませんが(お好みで)、マフラーなどの身につけるものを織った方はぜひ、縮絨をしてくださいね。

ウールは特に1~2割ほど縮み、風合いが劇的に変わります

さをりの森では初めての方には「さをり布の仕上げについて」というレシピをお渡ししていますが、ここでざっくりとお伝えしますね。

縮絨の手順

1.洗濯機で洗う。

房結びを終えたさをり布は、ネットには入れないで洗濯機の標準コースで回します。

「え~~っ、怖い」と驚かれますが、刺激を与えてあげないとウールの糸は風合いが良くなりませんので、思い切って回してくださいね。

3~7分、35度くらいの水温で洗いましょう。洗っている途中で時々取り出し、軽く手で絞って様子を見ます。

繊維の絡みが少ないようならもう少し回してもかまいませんが、放置してしまわないようにお気をつけくださいね。

2.脱水、アイロン。

水ですすいだ後、軽く1分程度の脱水をし、すぐにアイロンをかけます。

繊維が縮んだところは両手で引っ張りながら、水分を飛ばすようにアイロンがけしてくださいね。

毛羽立ちが美しいモヘヤはしっかりアイロンをかけると毛羽が寝てしまいますので、軽くかけるか、もしくはかけなくてもいいかもしれません。

合成繊維(ラメ糸など)は熱に弱いので、温度にご注意ください。

3.干す。

形を整えてから陰干しでも天日干しでもお好きなほうで、乾いたら完成

 

せっかく織ったさをり布、ぜひぜひ風合いを良くしてから、身につけてくださいね

 


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