“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

松島基地の戦闘機修理代

2011年09月15日 15時25分00秒 | 臼蔵の呟き
宮城県松島市には自衛隊の基地があります。3.11津波被害で戦闘機が海水に浸かりました。その修理調査、修理費用です。


 防衛省は東日本大震災の津波で被災した航空自衛隊松島基地(宮城県)のF2戦闘機18機のうち12機について、修理は困難と判断し、処分する方針を決めた。残り6機は購入費よりも高い計約800億円をかけて修理して使う。
 防衛省によると、松島基地には約2メートルの津波が押し寄せ、18機のF2すべてが海水につかった。防衛省は修理できるかどうか見極めるため、136億円の予算を投じて分解調査を進めていた。
 この結果、12機は被害が大きく、使用を断念。使える部品などは取り出して、別の装備で再利用する。残る6機は修理可能だが、1機につき約130億円の修理費がかかるという。

3.12福島原発ベントに関する資料

2011年09月15日 14時21分48秒 | 臼蔵の呟き
東京電力福島第一原発事故の当日の状況資料です。
以下は、経済産業省原子力保安院の発表内容です。事故は事故でも凄い被ばく、死者が出る可能性があったとの報告資料です。

ベント失敗なら、敷地境界で致死量近くとの試算結果資料

 経済産業省原子力安全・保安院は13日、東京電力福島第一原子力発電所の事故翌日の3月12日午後1時ごろに、格納容器の圧力を下げることができなかった場合、格納容器が破損して、敷地境界の被曝(ひばく)線量が、「数シーベルト以上に達する」と試算していたことを明らかになりました。

 試算が記されたのは「1号機において耐圧ベントができない場合に想定される事象について」と題された文書です。当時、原発1号機格納容器の内部圧力が高まり、東電は、圧力を下げるため格納容器内の蒸気を逃がす「ベント」を同日午前10時ごろ始めていた。しかし、成功したかの確認に手間取っていた。

 文書には「格納容器圧力が設計圧力の3倍になった場合、10時間後(12日午後11時)に大量の放射性物質が放出される」「気象条件によっては発電所から3~5キロの範囲で著しい公衆被ばくのおそれがある」との想定を盛り込み、対応策として、消防車による注水などを掲げていた。

 ※1シーベルトは1000ミリ・シーベルト。7~10シーベルトを浴びるとその場にいる全員が死亡するとされている。(9月14日 読売新聞報道)

海の汚染量について

2011年09月15日 12時41分06秒 | 臼蔵の呟き
毎日新聞 の報道内容です。
 セシウム137:北太平洋を時計回り循環 気象研など試算

 東京電力福島第1原発事故で海に流出した放射性セシウム137は、黒潮に乗って東へ拡散した後、北太平洋を時計回りに循環し、20~30年かけて日本沿岸に戻るとの予測を気象研究所の青山道夫主任研究官らと電力中央研究所の研究チームがまとめ、14日発表した。

 海に直接出たセシウム137は、5月末までに3500テラベクレル(テラは1兆)と試算した。ほかに大気中へ放出された後に海に落ちた量が1万テラベクレル程度あるとみており、総量は1万3500テラベクレル。過去の核実験で北太平洋に残留している量の十数%に当たるという。
 研究官が核実験後に検出された放射性物質のデータなどを基に、今回の事故で出たセシウム137の海での拡散状況を分析した。福島県沖から北太平洋へ水深0~200メートルの比較的浅い部分で東へ流れ、日付変更線の東側から南西方向に水深400メートルで運ばれる。フィリピン付近から一部は黒潮に乗って北上し日本沿岸に戻る。
 フィリピン付近からはインドネシアを通過してインド洋、さらに40年後には大西洋に到達する流れのほか、赤道に沿って東に進み太平洋の東端で赤道を越えた後、赤道南側で西向きに流れるルートもある。

 海への流出量は、東電が作業用の穴の割れ目などから約1000テラベクレルが出たと発表していた。今回は海水で検出された濃度などから流出量を試算し、東電発表の3倍以上となった。

 青山さんは「事故で放出されたセシウム137の全体像を把握するには、太平洋全域での高精度の測定が必要だ」と話している。

震災復旧と政治の問題

2011年09月15日 09時16分33秒 | 臼蔵の呟き
昨日、差別意識、差別について書きました。山口二郎教授の本に55年体制に関する章があります。その中で、55年体制とは①自民党による一党支配、②官僚主導の政策形成、③企業や農村の支持基盤に対する利益配分がその主要な特徴であったと書かれています。三番目の利益配分では中央と地方の政治、経済の格差を地方に還元する手法で日本の政治、経済運営が行われたと分析がされています。この話は、原発の立地選定、東北、北海道、沖縄などへの位置づけとなって現在も継続しているように思います。

もう1つの問題は、官僚主導の政策形成です。彼らは優秀な人間ですが、なぜ政策立案、方向付けで間違いを犯すのか。また、その間違いに対してなぜ謝罪、誤りを認めないのか。
に触れています。日本の官僚には歴史に対する謙虚さ、責任感が欠如していることが政策の失敗をもたらす最大の要因であると分析しています。
もう1つは、官僚は誰に対して忠誠を尽くすのかということを分析しています。憲法上は公務員は「国民全体の奉仕者」と規定されています。日本の官僚は組織(省庁)に対する忠誠が横溢し、原理に対する忠誠が希薄であり、失敗を失敗と認める感覚や失敗を糧として内部から改革を起こす意欲が芽生えない構造を持っていると分析しています。その理由は、入省から天下りまで生涯の生活保障を組織から約束されており、上司に逆らう、異見を言って自分がにらまれ、生涯の生活保障を棒に振ることは考えないように出来ているとの分析です。なるほど!!

55年体制は崩壊したが、そのときに行っていた政治家と官僚の関係、役割分担は今でも継続され、もっと官僚の役割、力が政治経済に強く出ているのではないか。これが山口教授の分析です。政治家は官僚に依存し、調整と地方への予算確保を行い、官僚は政策検討、起案(頭脳の部分)と分担してきました。現在はその官僚機構が自民党、民主党などの人材を供給する組織としても活用されてきています。その結果、政党に対する官僚組織の優位性がますます強化されているとのことです。したがって、官僚は彼らの意図、思惑を簡単には捨てず、政治経済を彼らの思惑で動かそうとすると。この間おきた経済産業省の人事異動(更迭は実態として全く違うとのこと)、保安院がやらせシンポジウム、メール事件を容認してきたかがよく理解できます。

ではどうしたらよいかです。外部の批判者、議会、政党がその役割を発揮する事以外には手立てはありません。そのためにも有権者である国民が「その政策はおかしい」「この点は間違っている」「政策をこのようにすべきと要求を突きつける」と運動、意見を出し続けることが必要と思います。政党、議会が動けるようにです。

地球汚染を感じているか

2011年09月15日 06時22分57秒 | 蜂助の呟き
 おはようございます。蜂助です。

 東京電力福島第一原発による放射性物質のバラまき、地球規模での汚染の実態にあらためて胸を痛めています。この原発事故で、海に流出させた放射性物質は1万3500テラベクレルと日本地球科学会が発表しました。テラは1兆ですから、とんでもない量です。

 考えたくないですが、1キログラム当り500ベクレルの汚染されて流通禁止になった食料に例えると、この1万3500テラベクレルは、500ベクレルレベルに汚染された食べてはいけない食品の2億7千万キロに相当します。日本人は米を一年間にだいたい60キログラム食べますので、一人当たりにすると4千5百万人の日本人が一年間に食べる米が1キログラム当り500ベクレルの汚染をされたのと同じ放射性物質量です。

 これは海に流失させ汚染させた量の話です。福島県や宮城県、関東地方を汚染した放射性物質の量はまた別です。東電や政府は事の重大性をわかっているのでしょうか。

 次は、福島県を汚染した放射性物質の量です。農林水産省の発表によると、福島県内で米の作付け規制をしている土1キログラム当り5千ベクレルを超える農地は8千3百ヘクタールあります。放射性セシウムは地表の3~5センチメートルのところに80%以上が存在しています。この放射性セシウムを除去して作物を作れるようにするには、表土を剥ぐしかありません。

 御用学者やわけのわからない政党などが、天地返しや耕すこと、すなわちその土地の土を混ぜて放射性濃度の見かけを薄くするのが良いと言っています。これは、放射性物質の量を減らすのではなく、かきまぜて濃度を少なく見せるごまかしでしかありません。こんなことをしたら、未来の子ども達を危険な土地に放置することになります。
 放射性物質に汚染された表土を5センチメートル削ると、8千3百ヘクタールからは東京ドーム約2杯分、約350万トンの汚染土が出てきます。

 東京ドーム2杯分・・・
 たいした量ではありませんね・・・

 考えてみれば、こんな量なら処理を決行すべきだと思います。まさか国会議事堂の広場や野田首相や東京電力の会長・社長の庭にこの汚染土を持ってくるわけには行きませんので、これは政府と国会が逃げずに持ってゆく場所と永久の保管方法を決めるしかありません。

 目をつぶるのではなく、現実を見てほしいです。

 こんなに汚く汚染させた原発が憎いです。