3.11瓦礫処理で東北三県も大変な苦労をしています。宮城県は瓦礫処理に1990億円を投下しています。以下は東京の自治体のごみ処理問題です。自治体の長の自覚、政治家としての資質が問題となっています。市民もかわいそうです。でも自分たちが選出した長の公約、選挙期間中の発言になぜ、きちんと判断、批判をしなかったのでしょうか?疑問です。
市長の発言が危機招く…小金井市のごみ行き場なし
小金井市役所に掲げられた「ごみ非常事態宣言」の横断幕(小金井市内で) 自前のごみ焼却場を持たず、周辺自治体に可燃ごみの処理を頼っている東京都小金井市が、今年度分をまかなう量の引受先がいまだ決まらず、危機的な状況に陥っている。
背景には、今年春に初当選した佐藤和雄市長が、「ムダ使い」「ごみ処理4年間で20億円」などと選挙戦で主張し、周辺自治体に委託費を払い始めた2007年度以降の可燃ごみ処理費増を批判したことなどに端を発した周辺市との摩擦がある。佐藤市長はおわびに奔走しているが、最悪の場合は「収集ストップ」もあり得る。
◆収集できない事態も
「現状は厳しい状態にある」。15日に開かれた小金井市議会ごみ処理施設建設等調査特別委員会で、佐藤市長は苦渋の表情を浮かべた。
同市の可燃ごみ処理は、市内の二枚橋焼却場が老朽化により廃止されたため、2007年4月以降は周辺自治体と1年ごとに契約を結び、焼却してもらう綱渡り状態が続いている。10年度は市内で排出される可燃ごみ1万3387トンのうち、多摩川衛生組合(稲城、狛江、府中、国立市)に7481トン、昭島市に1953トン、八王子市に1506トン、日野市に2447トンを頼んだ。
市内には一時保管場所がなく、「ごみの処理先がないと、収集できない事態になる」と三上順本・ごみ処理施設担当部長は15日の委員会で説明した。
そもそも、周辺自治体には小金井市のごみを受け入れることに抵抗感がある。広域支援は、同市が処理場を建設するまでの緊急支援という位置づけだった。しかし同市が国分寺市と共同で17年に稼働させるとしている新焼却場の建設の見通しが立たず、「事実上、恒常的な支援につながる恐れがある」(ある自治体幹部)との懸念があるためだ。「小金井は周りに迷惑をまき散らしていることが分かっていない」と恨み節すら聞こえるようになった。
◆収拾に懸命
周辺市の不信を背景に、小金井市議会でも「ムダ使い」表現への非難が相次いだ。佐藤市長は6月の本会議で、「広域支援をいただいている自治体関係者に不愉快な、あるいは不愉快以上の思いをさせたということは、非常に私の思いの至らなかった点です」などと答弁。表現を謝罪・撤回し、「反省」として自らの7月の給料を20%減額する措置をとった。周辺の市などへも「おわび行脚」を重ねているが、風当たりは強いままだ。
市側は現況を市民に知ってもらう必要があるとして、来月2日と8日に緊急のタウンミーティングを設定し、市報などで参加を呼びかけている。ただ、市議会からの指摘で開催日はさらに追加される見通しだ。( 読売新聞)
市長の発言が危機招く…小金井市のごみ行き場なし
小金井市役所に掲げられた「ごみ非常事態宣言」の横断幕(小金井市内で) 自前のごみ焼却場を持たず、周辺自治体に可燃ごみの処理を頼っている東京都小金井市が、今年度分をまかなう量の引受先がいまだ決まらず、危機的な状況に陥っている。
背景には、今年春に初当選した佐藤和雄市長が、「ムダ使い」「ごみ処理4年間で20億円」などと選挙戦で主張し、周辺自治体に委託費を払い始めた2007年度以降の可燃ごみ処理費増を批判したことなどに端を発した周辺市との摩擦がある。佐藤市長はおわびに奔走しているが、最悪の場合は「収集ストップ」もあり得る。
◆収集できない事態も
「現状は厳しい状態にある」。15日に開かれた小金井市議会ごみ処理施設建設等調査特別委員会で、佐藤市長は苦渋の表情を浮かべた。
同市の可燃ごみ処理は、市内の二枚橋焼却場が老朽化により廃止されたため、2007年4月以降は周辺自治体と1年ごとに契約を結び、焼却してもらう綱渡り状態が続いている。10年度は市内で排出される可燃ごみ1万3387トンのうち、多摩川衛生組合(稲城、狛江、府中、国立市)に7481トン、昭島市に1953トン、八王子市に1506トン、日野市に2447トンを頼んだ。
市内には一時保管場所がなく、「ごみの処理先がないと、収集できない事態になる」と三上順本・ごみ処理施設担当部長は15日の委員会で説明した。
そもそも、周辺自治体には小金井市のごみを受け入れることに抵抗感がある。広域支援は、同市が処理場を建設するまでの緊急支援という位置づけだった。しかし同市が国分寺市と共同で17年に稼働させるとしている新焼却場の建設の見通しが立たず、「事実上、恒常的な支援につながる恐れがある」(ある自治体幹部)との懸念があるためだ。「小金井は周りに迷惑をまき散らしていることが分かっていない」と恨み節すら聞こえるようになった。
◆収拾に懸命
周辺市の不信を背景に、小金井市議会でも「ムダ使い」表現への非難が相次いだ。佐藤市長は6月の本会議で、「広域支援をいただいている自治体関係者に不愉快な、あるいは不愉快以上の思いをさせたということは、非常に私の思いの至らなかった点です」などと答弁。表現を謝罪・撤回し、「反省」として自らの7月の給料を20%減額する措置をとった。周辺の市などへも「おわび行脚」を重ねているが、風当たりは強いままだ。
市側は現況を市民に知ってもらう必要があるとして、来月2日と8日に緊急のタウンミーティングを設定し、市報などで参加を呼びかけている。ただ、市議会からの指摘で開催日はさらに追加される見通しだ。( 読売新聞)