花のお江戸は日本橋。そのにぎわいを描いた作品をご紹介します。
東京日本橋風景 歌川芳虎 明治3年1870年
絵の中央にかかる日本橋。左には蔵が立ち並び、右の奥には商家が軒を連ねています。
そして、橋の上や、手前の道を行きかうものすごく大勢の人々。
肩に荷を担いだ人、荷車を引く人といった仕事人の他にも、ひまそうな男性集団や
二人連れの女性、供を連れたお相撲さん(らしき)の姿も見えます。
しかし注目は、多数の馬車が行きかっていること。
そして、明治3年に発明された人力車も走っています。
(この絵の人力車は豪華なイスの上に、4本の細い柱で支えられた屋根がのった、
しっかりした感じの造形です)
そしてそして一番おもしろいのは三輪自転車!
着物にちょんまげの人が
自転車をこいでいるのは不思議な光景です。
一人乗りタイプと二人乗りタイプもあって、なんだかハイカラな雰囲気。
外国人と思しき人は、2輪の自転車にのっています。
4人乗りの馬車にも、着物にちょんまげの人がのっていて、なにか違うような、楽しいようなぞわぞわした気分。
洋装の人や外国人もおり、日本の風景の中にはいった外国要素が醸し出す雰囲気は
う~ん、エキゾチック!
なんと、4頭の馬で引く、2階建馬車まで走っています! (誰がのってたんでしょう?)
これ、実際の作品を見ているから、ほぉーって思いますけど、
もし、絵の写真だけ見せられたら、現代の画家が面白おかしく描いた作品でないかと結構疑ってしまいそうです。
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幕末明治の浮世絵・探訪展
~幕末の歴史絵から明治の開化絵まで~
期 間 平成26年 3月1日(土)~3月30日(日)
時 間 9時~17時30分(入館は17時まで)
休館日 毎週火曜日
入館料 一般800円 高校・大学生700円 中学生以下無料
会 場 黒部市宇奈月国際会館・セレネ美術館 3階展示ホール
富山県黒部市宇奈月温泉6-3 TEL 0765-62-2000