新宿御苑の菊花壇展が今日までということで
決心して新宿御苑へ
人込みを避けて千駄ヶ谷門からむかいました
右の東京体育館から新国立競技場をのぞむ
左手の道路の街路樹イチョウはやや黄葉がはじまり
右手のケヤキは赤くなり始めています
外苑橋から競技場をのぞむ
外苑橋から競技場をのぞむ
ナンキンハゼ(南京櫨)
トウダイグサ科 ナンキンハゼ属
Triadica sebifera (L.) Small
中国原産の落葉高木
幹は直立してまとまった樹形になる
街路樹や公園樹として、特に西日本に多い
だから、あんまりおなじみでなかったのかな
ポプラやシラカバに似た特徴のある葉の形
黄色がきれいだなと思った
これが、赤にも紫にもなり、グラデーションが美しいという
参考: 林将之,2004.フィールドガイド22 葉で見分ける樹木,小学館p.108
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駅から徒歩5分
千駄ヶ谷門から新宿御苑に入る
ツワブキが見ごろ これもキク科
ツワブキが見ごろ これもキク科
見上げるほどの木々の下
うす暗いなかに明るい黄色が楽しい気持ちにさせてくれる
ツワブキ(石蕗) ツワブキ属
葉に光沢があるので艶蕗(ツヤブキ)が転じたものといわれる
Farfugium japonicum (L.) Kitam.
ファルフギウム ヤポニクム
石川県以南の海岸の岩場に自生する常緑多年草
八重咲きもあり、斑入り葉や縁の波立ち、葉面のしわなど園芸品種があり、葉芸という
ツワブキとススキ 秋だな いけばなみたい
いけばなでは・・・まだ扱かったことがないけど・・・
水揚げ: 水切り
出回り: 花は11~4月、葉は周年
古くからいけばなに使われ冬の花の少ない時期に重宝されるが
あまり出回らないので、庭から切って使うか、注文して入手する
・・・と花材事典にありました
参考:監修:勅使河原宏・大場秀章,1999.現代いけばな花材事典.草月出版:p.423
安藤敏夫・小笠原亮・長岡求,2007 日本花名鑑④.アボック社:p.169
まだカモの姿が見られない中の池を右手に見て通り過ぎ、日本庭園へ向かう
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1時半からの菊花壇展ガイドツアーに約1時間参加
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その後、Fさんにお会いする
一緒に、新宿門脇のインフォメーションセンターの菊花壇展の展示を見に行く
宿題・・・ 実はネズミモチのようです
ネズミモチ(鼠黐)
モクセイ科 イボタノキ属
Ligustrum japonicum Thunb.
リグストルム ヤポニクム
なんと、先ほどのツワブキも同じ種小名japonicum でした
自生地は関東地方~沖縄
根元近くから良く枝別れし
樹高2~4mになる
対生(モクセイ科は対生、モチノキ科は互生)
果実は黒く熟す←ネズミの糞
トウネズミモチは葉が大きく葉脈が透けて見える
知っているトウネズミモチよりこれは葉が小さいと思ったので
今度は手に取って透かして見てみよう
葉脈が透けて見えなかったらネズミモチ
庭植・生垣・公園・街路樹
参考: 安藤敏夫・小笠原亮・長岡求,2007 日本花名鑑④.アボック社:p.263
林将之,2004.フィールドガイド22 葉で見分ける樹木,小学館p.128
ジュウガツザクラ
バラ科 サクラ属
Cerasus subhirtella (Miq.) Masam. et S.Suzuki 'Autumnalis'
ピンクの小皿のような花が秋空に映える二期咲き性品種
10月から春まで八重咲きの花が咲く
木は小型で家庭の庭にも向く
花弁は幅6~10mmで長さは幅の1.5倍以上
雌しべが1~2本、長く突き出す
萼や萼筒にもサクラの品種の特徴があるので、
次はそこがわかる写真を撮って見よう
参考: 大原隆明,2009,サクラ ハンドブック,文一総合出版:p.78
コウテイダリア → 和名はコダチダリア
キク科 テンジクボタン属
Dahlia imperialis Roezl ex Ortgies
ダーリア インペリアリス
メキシコ・中米原産
壮大な多年草~亜低木
高さ1~6、6~9m にもなり、頭花は1-130個つく
これは背丈ほどで、隣にはもう少し高い濃い紫色花の株もあった
園芸学部の圃場の赤土用土の山と古い土処理場の間に
毎年高々と咲くコウテイダリアがあって
咲くとその一枝(3m以上はある)をわっさわっさと背負って学部の先輩が歩いていた
翌年許可をもらって脇芽を挿し木して学園祭でポット苗で販売した
お買い求めになったお客様、翌年開花したろうか?
大きくなりすぎてびっくりされたのではないだろうか?
小石川植物園に10mはあろうかという巨大コウテイダリアが生えていた年があり
三崎にも植えたいと希望されていたけど、どうなったことやら・・・
参考:日本花名鑑④p.125 みんなの趣味の園芸
ハクモクレン(白木蓮)
モクレン科 モクレン属
Magnolia denudata Desr.
マグノリア デヌダタ
Fさんがいつも拾いにいらっしゃるという
ハクモクレンの冬芽(毛でおおわれた鱗芽)の皮
春までに何回か脱皮するのだそうだ
綺麗なのを拾ってくださったので
猫の耳に見立てて写真をとりました
チャノキ 開花中
同じくチャノキ 右2つは外向きだけど
上の2つは下・内を向いて咲いている
Fさんは、この花の様子を見て
誰に向けて咲いているのだろうと思ったのだそうだ
そういわれてみると、もっと目立つように咲けばいいのにと思う
おもしろいことに気が付くなぁと楽しくなる
ミツバチ関連のサイトなどをみると、
ハチが花粉や蜜をかなり運んでいるようです
花粉管の伸長を観察するのにチャノキの花粉が良いとされていた
入手してやって見たけれど思うように伸びなかった記憶がある
それに、実習で利用するほどたくさん入手できないので
結局、その時はセトクレアセアが成績良かったと報告した
皇居二ノ丸から入城して、松の廊下跡をぬけると
たくさんのチャノキが小高く植わっていたな
今頃咲いているのかな
チャノキ
ツバキ科 ツバキ属
Camellia sinensis (L.) Kuntze
カメリア シネンシス
カメリアのヤポニカ日本は椿で、シネンシス中国がチャノキ
茶はチャノキで柿はカキノキ
シナユリノキ
モクレン科 ユリノキ属
Liriodendron chinense (Hemsl.) Sarg.
リリオデンドロン チネンセ
高さ16m になる(ユリノキより少し小型)
ユリノキより葉は大きく、花は小さいと名札の説明
葉は3深裂し、頂裂片の先は切形
花は緑色で黄色い脈が目立つ
足元の枯葉をみるとほんとに大きい
ユリノキは、ハンテンボク・半纏だけど
シナユリノキは、裾の広がった古代のチャイニーズドレス?
花の頃にもまた来てみたい
参考:日本花名鑑④p.268
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実はオーストラリアの植物を見たくて
温室目当てでも来たかった新宿御苑
今日はFさんとお会いして入り口まで行ったのですが
人が多くて、温室はやめました
菊課のNさんにお聞きしたところ
たしかに、この頃園芸の分野には
オーストラリアの植物がはやりだして
いくつもの種類が入ってきているけれど
ここ新宿御苑内には温室を含め
あまりオーストラリアの植物は無いとのことでした
菊花展については4つに分けて記録しておきます つづく