繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

“ロボット”な電動補助カート

2015-09-01 10:02:30 | 日記
チョット前になりますが、7月の日経ビジネスオンラインで、「おばあちゃんを転ばせない“ロボット”」という記事を読みました。
これは、歩行が少し辛くなった高齢者の方が、杖の代わりに買い物カートを押しながら歩いている姿を街で見られた方もおられるのではと思いますが、それを「電動補助カート」として開発されて発売されたという話です。

一般的な買い物カート

この「電動カート」は正確には「ロボットアシストウォーカーRT.1」という商品名で、車体に装着した複数のセンサーで、路面の状況や使用者の状況を正確に把握し、例えば上り坂では高齢者を引っ張るように進み、下り坂では自動でブレーキがかかり転ばないようにしながら、歩行を支援するものです。まさにロボットと言える機能があります。


「ロボットアシストウォーカーRT.1」見た目はロボットでなく、買い物カートに近い?


これとは少し目的も異なり形も異なりますが、同じパーソナル向けとして、ホンダから「HONDA歩行アシスト」というモノが法人向けにリース販売すると発表されています。様々な用途が期待できますが、基本は歩行をアシストするものです。


また、一般の人向けとして、皆様よくご存知のセグウェイやUNI-CUB等、パーソナルムーバーと言えるものも気がつけば多く発表されたり発売されたりしています。

また、スズキ自動車の「タウンカート」、ホンダの「モンパル」等のような、一人乗りモーターカーも多くのメーカーさんから発売されています。


これからは高齢化社会と言われ、個人移動を助けるパーソナルモビリティが、さらに幅広く開発されるようになるのではないでしょうか?
ただ、価格がチト割高になってしまうのが辛いところですね。
スズキ自動車の「タウンカート」で30万弱から、ホンダの「モンパル」では38万弱です。
探すと10万円台のものもありますが・・・。

先ほどの、「電動補助カート」の価格はオープンプライスだそうですが、3年間の通信費用込みで25万円程度になるということだそうです。

昨年末にスズキ自動車から発売された、軽自動車のアルトの最廉価車は消費税込みで85万円弱です。
軽自動車は安全対策、燃費対策、装備の向上などを経て、価格的に高くなってきたとは言え、「タウンカート」や「モンパル」などと機能的に比較すると、屋根もドアもエアコンも立派なシートもついていて、大変お買い得と言えますね。これは、紛れも無く「大量生産」のお陰です。

だから、高齢化社会になって「軽自動車程は不要で、もっと一人乗りで、小さくて良いから、安いのが欲しい」となっても中々難しいのです。
逆に、最近では電動アシスト自転車は、アマゾンで5万円位からあります。(二輪なのでコケますが・・)
モノの価格って面白いというか、???ですよね。

パーソナルモビリティの難しいところは、ITを使ってロボット化してより安全に快適に「人の為」と思っても、価格が高くなると「人の為」にならなくなってしまう。
ここを、どういう形でブレークスルーするか?
この課題はチャレンジのしがいがありますね。私も、研究してみたいです。
クラウドファウンディングでもやるか!!! (笑)