繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

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2015-08-26 16:49:35 | 日記
EV PHEV 等、環境車に関して


経産省は、環境車分野のEVやHEV,PHEV、今ではFCVなどを普及促進する為の補助金やインフラ整備に力を注いできました。
しかし、残念なことに現実は、EV、PHVなどは目論んだ以上に販売が伸びていません。

EVは、日産自動車「リーフ」が2010年12月に日本とアメリカで発売開始、三菱自動車「アイミーブ」は2009年7月から法人等を中心に、2010年4月1日から個人向けに販売を開始しています。
リーフ登場から4年半、アイミーブ登場からは6年も経つことになります。

当然、販売台数はお客さんが買わないと上がらないから、両モデルはインフラも含めてお客さんにとって魅力がないということになりますね。一旦そうなってくると、下取りの事も考えたり等で、余計に負の部分が目立つようになる。

EVだけでなく、あの大御所のトヨタも「プリウスPHV」の販売では予想外の苦戦をしています。
EVやPHEVのような新技術商品は、普及するまではどうしても価格が高くなり、その分を税金使って補助金としてインセンティブをつけて普及を促進する事は良い事ですが、「普及の見通し」を「しっかり検討」しないまま補助金を出していたとしたら、これは良くないかもしれませんね。

EVの最大の課題は航続距離が内燃機関のクルマ比較で極端に少ないことにあります。実際乗っているとヒヤヒヤする。それに対応する為にバッテリー量を増やすとコストと重量の問題が出てくるし、極端な場合一晩の時間内で充電できなくなる。

その後続距離の問題を解消出来るのが、PHEVになります。
しかし、毎日EVとして走行する航続距離の範囲で済む人には、エンジンとガソリンタンクなど内燃機関はたまの遠出以外には不要になりただ重い物を運んでいることになります。
EVとして走行する航続距離以上をほぼ毎日走行する人に取れば、EV走行分をガソリンにすると2~3L程度の為に、毎日充電するのが面倒になってしまう。
充電せずにガソリンで走行の場合は、HEVとしての走行になります。
それで、価格はプリウスHEV比較で30万位高い。
PHEVはEVとHEVの両方持ちで「解決策」のようですが、なかなかそうなっていないと言う事は、販売台数を見ればわかります。

環境車は難しいです、どうすれば良いかを考える際に、その特性をよく理解することは大切と思います。
これからの解決策やレンジエクステンダーやFCVについては、また時期を見て書きたいと思います。

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