月・火曜は学校教育の話です。今回は、前回(R6.3.11)の続きです。
3年生の社会の授業で、写真や絵、図を見て気付いた事をノートに書き出させ、それを発表させていた私。粘り強く指導を続けた結果、発表される内容が面白い(興味深い・深く考えた)内容になってきました。
そんな、ある日の事です。
その日は、明治時代くらいの札幌を写した写真を見て、気付いた事を発表させていました。その時、ある子が次の様に発表したのです。
「この写真に写ってる頃の札幌には、電気が使われていない」
この発表を聞いた時、私は「えっ?」と思いました。確かに、この時代なら電気は使われていなかったでしょう…が、一体、何を証拠に、そんな事を言ってるのでしょうか。日中の街中の様子を写した写真です。
正直に告白しますが、「思いつきで発表しちゃダメじゃん」と思いました。
でも、そうは言わずに、その子に聞いてみました。
「どうして、電気が使われていないと思ったの?」
「だって先生、この写真には電柱が1本も写ってないよ」
思いっきり頭を殴られた様に感じました。
私は、写っている様子からしか考えていなかったのです。それが、この子は、写っていない様子から類推し、「電気が使われていない」と結論づけたのです。担任より、遙かに深く考えていたのでした。
この経験から私は、同じ事を繰り返す事には大きな価値がある…と学びました。
同じ事を繰り返す事で、どんどん経験が積み上がっていきます。それは、経験から考えられる部分が大きくなる事を意味します。また、経験が沢山あれば、自信をもって活動に取り組む事が出来るため、思考をより深める事も出来ます。
この様な学びを、私は、この時に担任していた子供から得たのでした。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
そう言えば、前編の記事に「いいね」や「応援」を沢山いただきました。どうも、ありがとうございます。これからも頑張りますね。