忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

第26回書展 グループ墨花 ①

2017-08-18 12:22:58 | 書展

「輪廻」


第26回書展 グループ墨花が、14日に終了し、
各方面から評価をいただいています。
誠に有難いことです。

今回も会期3日間にもかかわらず、
500名近い方々にご来場いただき、
ただただ感謝いたしております。

横浜国立大学書道専攻の同窓生6名が
26年前に始めたグループ展ですが、
よくここまで続いてこれました。



今年4月に大学時代からお世話になっている
師匠が亡くなり、
親を亡くした時と同じように、
言葉には言い尽くせない
身をよじられるような
悲しみが襲いました。

その亡骸を見た時、
自分の身体の一部が
師匠に持っていかれるような
身体がフワフワとした
不思議な状態でした。

人は解脱ができなければ、
何度も転生し、
動物なども含めた生類に生まれ変わり
輪廻を繰り返すいいますが、
多分師匠は、まだまだこの世に生きていたいと思っていたはず。
きっと師匠は、転生して戻ってくるのではないかと。
その時は、また筆を持たれるかな・・・

町を歩いていて、師匠の姿に似ている人をみると、
話しかけたくなります。
書展を観ていて、師匠の書に似ている作品があると、
思い出が甦ってきます。



第57回現日書展④ 私の好きな作品

2017-08-17 11:06:11 | 書展
じめじめとしたお天気が続きます。

夏休みだというのに、ちっとも夏らしくなく、
夏休みが終わった頃に、また暑くなるのではないでしょうか?



先日から続けている現日書展の作品紹介ですが、
本日は私のお気に入りの作品をば・・・


現日書展は、「自由と奔放」「一人一党」をスローガンに掲げ、
みんなそれぞれ違った雰囲気の作品が書けるよう、
独自の個性を大切にしています。


以下は、その個性的な作品を書かれる代表と言っていいかもしれません。




佐藤千風氏 「寒山詩」


独特の文字の表情をもっています。
文字の中の空間を広く取り、そして行間・文字間隔は狭く。
文字の方向性も考えられていて、目を引く作品です。
札幌にお住まいで、今回の書展には上京されず、
写真を送ったら、とても喜んでくださいました。




伊地知星夏氏「野菊さき 今年もしむる 紅の帯」


書展中、私はこの作品が気になって仕方ありませんでした。
「野」をテーマとした研究作品なので、小品ですが、
「今年もしむる」の見事な伸びやかな線、
「紅の帯」の憎たらしいくらいに大胆な行の傾き。
地道に積み上げられた成果(せいか)だと思います。




中谷翠泉氏「治女」


金文作家として活躍されている中谷先生の作品は、
いつもモダンで、引き込まれます。
作品は線が大事とその線質への拘りは半端ではありません。




木原光威氏「山頭火の句 寒い雲がいそぐ」

さすがにスゴイ。
スゴイとしか言いようがない。
「雲」という文字、とても凡人には書けないわ。



これにて、第57回現日書展の紹介は終了です。
ご覧いただき有難うございました。

次回はグループ墨花の作品紹介の予定です。


第57回現日書展 作品③

2017-08-16 12:09:07 | 書展
8月には珍しく雨続きで
どんより気分。

家の中でまったりしています。

現日書展の作品のご紹介をしていますが、
今回は小品です。

「野」をテーマとした研究作品



「野」はだんだん広がるという意があるので、
密な部分からの広がりを・・・
なんて考えていましたが、
皆さんの作品と並べてみると、
ありきたりの作品でした。
反省。。。



今回は、うちわのワークショップを開催し、
ワークショップ会場の壁面に、
沢山のうちわ作品の展示をしました。

私のうちわは、作品として書いたというより、
うちわ制作の見本として書いたものですが、
壁面が淋しいので、展示するはめとなり・・・

すみません。
拙作の言い訳です。


夜店の金魚 すくはるるときのかがやき 山頭火



吉祥



李白詩 「夏日山中」

懶搖白羽扇 裸袒青林中 脱巾掛石壁 露頂灑松風

第57回現日書展 作品②

2017-08-15 13:13:09 | 書展
お陰様で、第26回書展グループ墨花が終了しました。
たくさんの方々にご来場をいただき、有難うございました。

そのグループ墨花の作品は、ちょっと置いておいて、
12日で終了した第57回の作品紹介が途中でしたので、
そちらを先に。
お付き合いいただければ、幸甚です。

今回より現日書展は、2点目の出品が認められ、臨書部を設けられました。

我々の作品において、字形の崩れや筆法の乱れが頻繁に指摘されることから、
書の原点・基本である臨書の重要性を再認識するべきという考えからです。
臨書を学ばずに創作することはできません。
臨書をすることによって、創作の幅を広げることができるはず。
臨書は舞台裏の仕事と言われますが、書を学ぶ状況を表に出すことによって、
新しい発見があり、新たな道筋を模索することができればと思います。

そして、今回私が選んだのは、チョ遂良の「雁塔聖教序」原寸臨書



以下、九州国立博物館長の島谷先生が雁塔聖教序について、解説されています。

聖教序とは新訳の経論に対して皇帝より賜る御製の序であるが、
今日、648年(貞観22)唐の太宗が玄奘(げんじょう)の懇請によって
つくった「大唐三蔵聖教序」がもっとも著名である。
このとき、皇太子であった高宗も述聖記を撰した。
唐の都長安(現西安)の大慈恩寺の大雁塔には、
第一層の南面の両側に小室を設け、東側に聖教序碑、
西側に述聖記碑をはめ込む。
ともに、当時の能書で初唐の三大家として名高いチョ遂良の書で、
653年(永徽4)の年記が加えられている。
碑はいずれも高さ177.8センチメートル、幅86.6~100センチメートルの
黒大理石が使われており、良好な状態で伝存する。
虞世南(ぐせいなん)や欧陽詢(おうようじゅん)の楷書(かいしょ)とは
趣(おもむき)を異にした新しい楷書体で、
伊闕仏龕碑(いけつぶつがんのひ)(641)、孟法師碑(もうほうしのひ)(642)などの
遺品のなかでも、遂良独自の書風を完成させた最高傑作。
楷書の範として尊重される。




全体です↑


字粒が小さいので、会期中作品の前で何人かの方が
メガネをかけたり、はずしたりして、観てくださっていました。





未熟な作品ですが、ご覧いただき、有難うございました。

第26回書展 グループ墨花 本日まで

2017-08-14 03:01:20 | 書展
横浜 桜木町は、ピカチュウ大量発生で、
街中の賑わいは、凄いことになっています。

コンビニは長蛇の列で、
ペットボトルの購入にも
長い時間がかかります。

その桜木町駅前
ぴおシティ3階
ゴールデンギャラリーで開催中の

「第26回書展 グループ墨花」は、
本日(14日)18:00までです。



お時間がありましたら、
おでかけください。