今の時代、音楽を聞く手段は、限りなくある。わが青春の頃からすれば、隔世の感がある。
ソニーのウォークマンが初めて世に出た時も、即購入し、その手軽さ、便利さに感動したが、
お話しはもっとさかのぼらねばならぬ。
オープン・リールのテープ・デッキが主流だった頃、いわゆる「デンスケ」ってやつ。
西郷さんが「君だけを」で歌手デビューした、昭和39年。
たちまちのうちに人気者になった彼は、
「ルート17(セブンティーン)」というラジオ番組を持ったことがあった。
重いデンスケを抱えて街に出かけ、インタビューしたりする内容である。そんな時代であったのだ。
しばらくして、ソニーから「ラジオカセットテープレコーダー」が発売された。
真四角の重たい黒いやつ。とにかく、愛用しまくった。
通勤電車の中でもイヤホンで聞いたが、腕がダルくなっては持ち替えたものだ。
自転車で出かける時も一緒だ。街を歩く時にも、肩にかついで好きな歌を常時聴いていた。
当時のカセットテープは、両端に金属片がついていた。テープが終わると、ブザーが鳴るのだ。
慌ててストップボタンをプッシュ。そのままにしておくと、テープが延びて切れちゃうのだ。
そして裏返してカセット・イン。それが当然のことと思っていた。
テレビの音声を録音する時は、真ん前に置き、音を立てずにひたすら沈黙。
車の騒音やら襖あける音、身体を少しでも動かすと、衣服の微妙な音さえ、高性能に拾っちゃう。
携帯やパソコンに音楽をダウンロードするなんて、夢にも思わなかった、のんびりした時代。
それだけに一曲への思い、価値観は今に比べて相当重いものがあった。
素晴らしい歌が揃ってもいた、歌謡曲黄金時代であった。
ソニーのウォークマンが初めて世に出た時も、即購入し、その手軽さ、便利さに感動したが、
お話しはもっとさかのぼらねばならぬ。
オープン・リールのテープ・デッキが主流だった頃、いわゆる「デンスケ」ってやつ。
西郷さんが「君だけを」で歌手デビューした、昭和39年。
たちまちのうちに人気者になった彼は、
「ルート17(セブンティーン)」というラジオ番組を持ったことがあった。
重いデンスケを抱えて街に出かけ、インタビューしたりする内容である。そんな時代であったのだ。
しばらくして、ソニーから「ラジオカセットテープレコーダー」が発売された。
真四角の重たい黒いやつ。とにかく、愛用しまくった。
通勤電車の中でもイヤホンで聞いたが、腕がダルくなっては持ち替えたものだ。
自転車で出かける時も一緒だ。街を歩く時にも、肩にかついで好きな歌を常時聴いていた。
当時のカセットテープは、両端に金属片がついていた。テープが終わると、ブザーが鳴るのだ。
慌ててストップボタンをプッシュ。そのままにしておくと、テープが延びて切れちゃうのだ。
そして裏返してカセット・イン。それが当然のことと思っていた。
テレビの音声を録音する時は、真ん前に置き、音を立てずにひたすら沈黙。
車の騒音やら襖あける音、身体を少しでも動かすと、衣服の微妙な音さえ、高性能に拾っちゃう。
携帯やパソコンに音楽をダウンロードするなんて、夢にも思わなかった、のんびりした時代。
それだけに一曲への思い、価値観は今に比べて相当重いものがあった。
素晴らしい歌が揃ってもいた、歌謡曲黄金時代であった。