湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

俳句個人レッスン・・・・・②

2012年08月11日 | 詩歌・歳時記

最近では、海外でも俳句がブームとか。 でもそれは、いわゆる「短詩」にすぎないのです。

日本語でしか、俳句は成立しませんよ。 「何故と?」 聞きなせい!! 

次の3句を声をだして、読んでみてほしい。

     県境を越へて若狭の藤の花

     合歓咲ひて空の高さや県境

     青あらし県境のとろろそば

同じ漢字でも、読みがそれぞれ違いますね。音読み、訓読み、古語的読み方・・・・・

言葉のひびきに微妙なニュアンスの違いを感じましょう?

           醒ヶ井・梅花藻

そして、嬉しいことに、四つ、五つ、六つというように言葉の数が違います。 

17文字にまとめるために、これほど重宝することはござんせんのさ。

一の音読みは、緊張感、スピード感を表現するために、二の訓読みは、おおらかさ、安定感の

ために、三の古典読みは、優雅さ、たおやかさを伝えるために・・・・使い分けるのです。

 

同じ漢字でも、村、邑、邨・・・・日本語の素晴らしさを俳句に生かしてゆくんですよ。

          枝折といふ村もありけり翁草

          観音を守る邑なり桐の花

        

一番大切なこと・・・・「駄句」を恐れないことです。やったッ、なんて句は1年に2、3句できれば

御の字です。 かの虚子大先生でも「虚子200句」なんて句集を読めば、駄句のオンパレード

です。嫌になった頃、キラリ光る名句が登場します。さすが虚子!! てなもんです。

写生俳句の巨匠、高野素十にこんな句があります。

      生涯に回り灯籠の句ひとつ

亡くなったお弟子さんへの追悼句です。「一生懸命、俳句を創ってきたけれど、お前さんの句と

いったら、回り灯籠の一句が残っただけだね」と、愛惜と名残をよせての一句です。

                          

将来の句集に載せるだけの、俳句なんて、1年に2、3句できたら良いほうですよ。

そして、おおっ、出来ました。というような俳句ができたら、その作品を筆で書きたくなりましょう?

水彩画を添えて、一句書きたくなりまする。趣味が際限もなく広がるのですよ。

近くの公園では、マンネリになります。ちょっとした旅に立ちましょう。

 

俳句を始めると、退屈なんかしていられない。 楽しんでくださいね。