湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

梅花藻の町・醒ヶ井

2012年08月17日 | 詩歌・歳時記

                 

中仙道の宿場町、醒ヶ井の真夏・・・・・

太古より湧きつぐ清水が 町の真ん中を流れる

日本武尊が、熱病を醒まし

西行法師が、子をなした

                                         

流れのなかに咲く 梅花藻の花

揺れてゆられて、育ちゆき

やがて水面に、可憐なお顔をのぞかせる頃

醒ヶ井の夏は  盛りとなる

                          

百日紅の紅が散り、 白と紅とが重なる頃よ

浴衣姿の娘たち、君知るや・・・はかない恋のかずかずを

湧水に似て、涙ひとつぶづつの恋が生まれては

哀しい別れを繰り返した、水辺の小道なのだよ

          

 

中仙道の宿場町、醒ヶ井の真夏・・・・・

湧きつぐ清水は、昼も夜も知らずにあふれ出る

ああ、母が生まれた美しい邑

詩歌が宿った、おさな心の町よ