彦根城
名も知らぬ兵士の墓や椿満つ
少年の夢まっすぐに松の花
七十年生きて今年の梅を干す
青葉風大湖をのぞむ尼の寺 八幡山 門跡寺院
なごり雪病む子を思ひ針はこぶ
なつめ熟れつい口づさむ水師営
花の生涯 碑
木枯らしや晴れ着の仕立てせかさるる
雪晴れやいま留袖を縫ひ上げし
わが腕のいまだ枯れざる針供養
夫の忌を忘れずほたるぶくろかな
甥逝きて魚津の海に冬の虹
とじ糸の藍あざやかに蒲団干す
金婚の能登路の旅や桐の花
平成の子は使わざる天花粉
鯨尺当てて餅切る大晦日
わくら葉にひとの情けの初日の出 2012.1.1 絶唱
なごり雪病む子を思ひ針はこぶ
本当にいいおかんですね。
感動しました。
ありがとう。
母・・そして妻の心情豊かな句が身にすうーっと入ります。