湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

活字中毒!! 復活

2012年06月24日 | 詩歌・歳時記

姉川源流 

母の葬儀を終えて、虚脱してしまった。 本を読む気にもならず、と、言うよりも読むべき本がない、

状態でした。 池波さん、五木さん、司馬さん、清張・・・・片っ端から読み漁ったわけで、

今更、森村誠一でもありますまい。 ただ一人の作家は心のどっかに引っかかっていた。

          手のひらにうかぶ面影

          お守りを握りて歩む

          霧のブリッジ             映画「哀愁」ビビアン・リー

30年の昔にもなるのかな。「ベルリン飛行指令」「エトロフ発緊急電」その他を夢中で読んだ、

佐々木譲。 この作家の緻密で、緊張感に充ちた、さまざまなプロットが終末に向けて、盛り上がる

サスペンス・・・・。 若かったんですね。大いに楽しみました。

          音楽は

          言葉を超えて伝え合ふ

          海見る丘に眠るおん母     映画「星のフラメンコ」西郷輝彦

                        

時を経て、佐々木譲は「警察小説」の連作を発表。評判になっていたのは知っていたけれど、

60歳をこえて、あの文体について行くのは、ちょと辛いと思っていた。

ある日、書店で平積みの文庫本 「廃墟に乞う」 を見つけた。北海道を舞台にした刑事もの。

しかも、連作短編集だった。禁断のアヘンを吸ってしまった、魔窟への入り口だった・・・・・。

          十字架は古き扉を閉ざすため

          新しき世へ

          愛よ、旅立て!!               映画「卒業」ダスティン・ホフマン

毎日、一冊。 釧路、札幌、旭川・・・・図書館と湖畔、山野との往復であった。時には、深夜まで。

朝、起きたら、眼が痛い、開けていられない。洗面所の鏡をみたら、充血して真っ赤だった。

濡れタオルを眼に当てて、一日寝ていた。ちょっと少しの負荷を身体に与えただけで、

テキメンにどっかが、痛くなる・・・・わが年令を感じた瞬間でした。

そう言いながら、今日も一冊 「密売人」、楽しく読みきりいたしました。

  

 


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