湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

紗羅の花 in 龍潭寺

2013年06月27日 | 詩歌・歳時記

    

随分とむかしに、浜名湖の北へ、井伊谷の 「龍潭寺」・・りょうたんじ・・ を訪ねたことがあった。

関が原の戦の功によって、彦根へ移った井伊家は菩提寺として、本拠から「彦根・龍潭寺」をも

移したのだ。 高校生の時から、何度、いやさ!! 何百度通ったことだろうか。

      名庭とわれとの光陰初夏の風

白砂に箒目が渦をまく。 海を現す。 苔むす島が「蓬莱山」・・・二体の石の観音が言葉を

交わしている。この縁で胡坐をかき、いつもいつも座禅を組むのである。 

気がついたら、なんと50年の歳月が流れ過ぎていたのであった。

            

観音を連れてきた、石の舟である。 「石舟」・・せきしゅう・・という号を、すでに戦国時代に

柳生が使っているのだね。 くっうー、残念無念でござりまする。 将軍家剣術指南役・柳生宗則の

父・石舟斎であることだ。 詩歌の名乗りに、う〇〇石舟と名乗りたかったですね。

          おともなくおつるは紗羅のはなばかり

        

           歳月やとりのこされて紗羅の花

           借景は佐和山なりし合歓の花

龍潭寺の参道の入口に、冶部どの・石田三成の像が槿の木々のみどりが映えるなかに

佇む。神仏を信じない私だが、この三成には手を合わせ、頭を下げるのである。

  

 

   


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