EMI’Sーベルギー日記ー

リコーダー奏者EMIのブログ、2005.11.09開設。気ままに綴るブログです。
ただいまブリュッセルにてサバイバル中

ミッフィーの国

2008年09月28日 | 日記
信号機。分るかなあ、、、ミッフィー。
9月頭ミッフィーの国オランダへ。

ユトレヒト古楽祭。






ファルニエールの講習会で出会った台湾のリコーダー学生が
ユトレヒト音楽院で勉強しており、彼女のおうちに泊めてもらいました。
彼女もなかなかの苦学生。
一人暮らしのおじいちゃんの一軒家の一室を間借りしている。
他同居人2人。
小さな小さなお部屋に布団を2つ敷いて並んで寝ました。

彼女は日本語が少し話せるのですが、なんと、インターネットで見た
日本のドラマで勉強したそうです。ちょっとした会話は出来ます。
すこし会話に行き詰まると漢字を書けば
意味は分る。漢字という共通項で会話、フランス人よりも理解するに若干の近道。


オランダも雨が多いで有名ですが、毎回オランダ訪問ではお天気に恵まれており、、、ユトレヒトも素晴らしいお天気日和で、
ブリュッセルと違って、もっとおしゃれなお店が多いし、運河があり、
開放的で、楽しい雰囲気をもっていて大好き。







町を歩いていたら、へんてこりんな乗り物を発見。。。。
バー付き自転車。
みんな足に自転車のペダルが付いている。
みんな酔って、飲んで飲んで、こいで、こいで。。。。。
へんなの~~


そんな町のオルゴール美術館で行われる楽器展示会に。

一本素敵な楽器に出会ってしまいました。

春に行ったパリの楽器展でもその楽器に興味はあったものの、
いつも使っているバロックピッチ415ではなく、440ピッチで
使い道の利点から
泣く泣くさよならしていたのですが、
やはり、手に取り吹くと、利点やらそんなものは置いて
何か感じてしまい、そのまま我が笛ファミリーの一員となったのでした。





ファンエイクモデルという楽器。
これはG管です。
モデルはルネサンスタイプですが、内型はバロックタイプに近いもので
丁度中間。
ファンエイクの笛の楽園をはじめ、バロック初期時代の作品や、
イギリスのエアーなどで活用できたらな、、、と思っています。


音色はルネサンスよりで
響きが多く、愛着の持てるかわいらしい楽器です。

友達曰く、哀愁ある音色、、だとか。


我が家に来て一ヶ月。まだ笛鳴らし期間にしたいのだけど、
もう吹きたくて吹きたくて仕方ない気分にさせられる、、、
手ごたえとして一年後の音色の変化が楽しみな、

ファンエイク君。

ようこそわがやへ。。。。。



収穫の多い夏休みをすごしたわけでした

そういえば、そのユトレヒト前に、
哲学と法律の追試試験を受けたのですが、
もう死ぬほど勉強しました。
高校受験の時のように、朝から晩まで、ご飯、勉強、ご飯、勉強。

いやあ、フランス語で、

できるかい!!!


と何度も一人つっこみをしながら、
さすがに日本語が恋しくなったり、、、、
分厚いフランス語の教科書と友達のノートと日本語の教科書と日々怒涛の戦い。

こんな時に限って引越ししたばかりのおうちで、ネットが使えず
ウキペディアなどのサイトで調べられない。。。。

とにかく丸暗記だ!!!

と書いて書いて書いて書いて!!!

鉛筆2本使い切った甲斐あり、無事合格でき、
先週からマスターコース2年生が始まりました

濃い濃い夏休みでした。

夏休みの続きで、①

2008年09月28日 | 日記
ほとんど夏服も着ないまま、夏は足早に過ぎ去り、
今はもう冬間近。。。。
お引越しをしたお部屋は最上階の屋根裏部屋。
北側にあり、寒くてもう既に手が悴んで練習し難いのですが、
冬はどうする。。。暖房器機も無いし。。。


楽しい講習会を終えた翌日から、ブルージュへ3日間通いました。
毎年8月の頭に行われる国際古楽コンクール。
去年はチェンバロ部門。
今年は楽器部門。

この写真は、本選が行われたコンセルトヘボウ。
とてもモダンな作りで、どこからみても舞台が良く見える。


私は予選最終日、準決勝、決勝と見に行きました。
準決勝からのレベルの高さ、、、
圧巻でした。どの人も本当に上手でしたが、
やはり群を抜いて素敵な演奏をしていたバロックバイオリンの人が
優勝していた。
彼の音は演奏する喜びが感じられ、
予選のコレッリのバイオリンソナタもすごく素敵でした。

3位を獲得した日本人女性の演奏も素晴らしかった。
とくに課題曲のヴィヴァルディのコンチェルトは、
彼女スタイルといった感じで、新しい演奏でした。

オーケストラも観客も巻き込むエネルギーを感じ、
飽きさせない見事な演奏でした。
彼女、うわさに聞くと、バロックバイオリンを初めて
1年そこらだそうで、、、本当なのかなあ。
モダンバイオリンでもう極めた人なのでしょうが、
それでも凄いです。。。。
日本人、、凄いですねえ~

今年から決勝戦の課題曲に現代曲が挙げらたのですが、
同じ曲か?と思うような演奏解釈の違いで、
一体どういう楽譜だったのか、、不思議。

何かが落ちる ようなサインでもあったのでしょうか、

棒を用意しておいて、ポトっと落とす人や、
楽譜をぐちゃぐちゃにして、ポトっと落とす人や、

一人だけ、演奏ではなく、
チューニングをするという設定で、
なかなかうまくラの音がチューニングできない、
考えて、舞台袖にチューナーを取りに行って、
あわせていく、、みたいな。

お客さんにかなり受けていました。
この解釈は音楽ではなかったように私は感じたけど、
こういう世界の大舞台で、
人と全く違う解釈(結果的にそうなっただけなのかもしれないけど)
を堂々と表現することに挑戦できるなんて、
やっぱり器が違うよなあ~。。。。
自分らしさを表現する。

それにしても世界レベル。
自分が小さい小さい極東の島からひょっこり出てきたおのぼりさん気分を存分に味わいながら帰宅途中の電車の中。。。
急に車内がざわざわしてるなあ、、と思ったら



虹がでていました。
小さな可愛いお家と虹。絵本みたい。


ブルージュは何度行っても幸せな気分になる可愛い町です。