8月29日まで東京都美術館で開催されていたデ・キリコ展に行ってきました。
9月14日からは神戸市立博物館で開催されます。
私が行った日は東京の会期が残り1週間を切ったタイミング
混雑を覚悟していきましたが、平日午前10時の入場回ではスムースに鑑賞できました。
ネットでチケット購入できるようになり、混雑も予想できるのが便利ですね。
今回のチケットは時間指定チケットで、指定時間後1時間内に入場するルールでした。
なんとも不思議な絵画の印象が強いデ・キリコの作品
デ・キリコが名声を得た「形而上絵画」は、謎めいた光景や神秘的な空間、幻想を描き、見る者に違和感や不安などの感情に訴えることで、日常の奥に潜む神秘性や謎をほのめかす作品です。
のちのダリ、マグリットシュルレアリスムに大きな影響を与えたと言われています。
確かに「なんか変?」と感じる絵達なのですが、不快に感じるのでもないのは不思議です。
個人的には本展を通じて、ちょっと変わった画家なのかと思っていたデ・キリコが変人なのでは芸術に至極全うに向かい合っていたというのが痛いほど分かりました。
絵画だけに留まらず、彫刻、挿絵、舞台衣装も手掛けていました。
一方で本展では語られていませんでしたが、若いころからうつ病を繰り返したという病歴が急激に作風を変えた遠因にもなっていたのかもしれません。
1978年没のデ・キリコは晩年、過去の作品を複製したのですが、贋作騒動も起こしています。
デ・キリコの多くの作品が集められた不思議な部屋に入った感じの展覧会でした。