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中国産品はそんなに危険だったのか

2010-03-05 | 社会
中国産の食材がバッシングされたのはそんなに古い事ではなかったと思います。
中国製冷凍餃子中毒事件は2007年の暮れから2008年にかけて起こった食中毒事件でした。
それ以前にもペットフード、歯磨き粉、咳止めシロップなどでの健康被害が報道されていましたが、中国製冷凍餃子中毒事件から中国産農産物の農薬使用への不信感が強く現れています。
過熱報道の影響も大きかったと思うのですが、当時疑問に思ったのは日本の農薬使用量との比較で、けして中国だけが農薬まみれと言われるほどの使用量ではなかったことです。
一時期、日本は世界の農薬の1/3を使用しているとも言われていました。
今でも日本の農薬使用量は減少傾向にあるものの世界でトップの位置にいて、ネット上で検索をすると資料はたくさん出てきます。
しかし日本は狭い国で農地も広くはなく、面積あたりで比べると高くなりやすい傾向があります。また、作物によっても農薬使用量は違うので、一概に比較できるのかは疑問があるものの、中国産だけが農薬で汚染されているというのもまた間違いではないかと思います。

日本の食品輸入のハードルは非常に高く設定されていて、世界中から輸入される食品を厳しく検査しています。
データから見ると中国産品は必ずしも違反率が高いわけではなく、安全性は他の国と変わりないと考えてもよいのでしょう。
マスコミの煽りと、風評被害の規模が大きくなりがちな日本の国民性の相乗効果が、あの一連の騒動の大元ではないでしょうか。

平成20年度 輸入食品監視統計
図録 主要国の農薬使用量推移




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2 コメント

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食品検査 (やじろじゃ)
2010-03-05 10:10:40
一応その分野の人間なので一言。

輸入の際に行われる食品検査は、例えると大鍋に入っている煮物をスプーンですくって分析すると言った様なもので、たまたまスプーンの中に当りが入れば残念賞、入らなければ華麗にスルーです。また、それを補完する意味合いで立会検査が実施されますが、検査官も人の子、量が多かったり、いつもの人の荷物だとやっぱりそのまま華麗にスルー、と言った現実があります。

完璧だったら、違反農薬や白い粉や手帳の無い外人さんが度々見つかったりはしません。
ある意味、行政の努力の他に、輸出入それぞれの企業や市民の良心に委ねられている状況もあります。

「また」中国の野菜でとか、禁止薬剤が0.001ppm「も」とか、背びれ尾びれはよくありませんが、悪い事すると社会的信用を失いますよ、と言う戒めの為にある程度の情報の流通を「正確に」「簡潔に」伝える必要もある、と思っています。
そう言う意味で、今のマスコミは本当にダメですね。
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やじろじゃさま (shouske0)
2010-03-05 16:38:04
いつも詳しい説明ありがとうございます。
統計から読み取れることは現場の状況とはまた違った事ばかりなので、大変参考になります。
「また」「・・も」だけでなくひどい場合はでっち上げまでありますから、もっと正確な情報が欲しいですね。
それでは商売としてはあがったりなのかもしれませんが。
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