横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

鎌倉のイワタバコ

2008-06-22 08:22:57 | 近所

きのうは朝方の雨で予定していた行事が中止になった。
ところが案外早めにやんだので、もう降らないと決め付けて鎌倉へ行った。
大船からバスに乗って今泉不動で降り散在ヶ池に向かう。
散在ヶ池は明治時代に耕地用水の確保のために作られた溜め池で鎌倉湖とも呼ばれる。


池のすぐ周辺を巡ることは出来なくて、上り下りの激しい道で一周してみた。
脇にせせらぎの小径というのがあって、谷あいに小川や滝が見られる。


進むと右手の岩肌に紫色の花が見える。イワタバコだ。
小川の向こうで遠い上に暗いので、うまく撮れない。


のんびり小径のほうに、近づいて見られるところがあった。


イワタバコ(イワタバコ科)
湿った岩場に生えて大きな葉がタバコの葉に似ているのでイワタバコと呼ぶらしい。


1cmちょっとの花冠は5裂し、短い雄しべの葯が雌しべを取り囲んでいる。


花冠が落ちた後にガク片と雌シベが残っている。


オカトラノオ(サクラソウ科)
散在ヶ池を出て半僧坊下あたりから天園ハイキングコースに入った。
雨上がりで滑りやすい山道はけっこう歩きにくかった。


ジャノヒゲ(ユリ科)
リスが出てきたりウグイスのさえずりが賑やかだったりする。


岩場も多いのだが土の道にはジャノヒゲやキツネノボタンなどが見られた。

山道を抜けて北鎌倉へ抜けるため明月院の傍を通った。
朝の雨にもかかわらず大勢の人がつめかけている。
アジサイが見事なのだと思うが、立ち寄る気になれなかった。
道路いっぱいに人が行きかう中を「ごめんなさい。ごめんなさい」と人力車がすりぬける。
私なら心穏やかに乗っていられない。


ペラペラヨメナ(キク科)
東慶寺へ入る道にペラペラヨメナが咲いていた。
歩いてきた途中でも何ヶ所かで見たので、鎌倉に根付いているようだ。


東慶寺も紫陽花、菖蒲、半夏生などが見ごろだ。


奥の墓苑は谷あいにあり、岩肌にイワタバコが広がっている。


散在ヶ池よりずっと数が多い。


溝にも小さな株が出ていて花の裏側が見えた。


中興の祖・男僧2世釈宗演の墓所。
東慶寺は「縁切寺」「駆け込み寺」として有名な尼寺であったが、明治後期に男僧の寺となった。
墓苑には明治・大正・昭和の多くの著名人の墓がある。


長々としたのを見ていただきありがとうございました。