横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

畑のそばで

2008-06-15 07:54:46 | 近所

近くの畑のそばを歩いていると、ピンクか紫色の花穂が蔓延っているのが見つかる。


ナヨクサフジ(マメ科)弱草藤
ナヨクサフジは帰化植物で、在来のクサフジに比べて花の胴体が長い。
花柄のつく場所も少し違うらしいのだが、まだクサフジを見ていない。


蜂にもずいぶん人気があるようだった。


さらに歩いて低木や茂みの辺りに来ると、ヒヨドリやシジュウカラなど小鳥たちがいる。
声のちがうのを頼りに探すとホオジロの雌がいた。


高みでさえずっているのは過眼線が黒くて雄らしい。


ずっとこのあたりから離れることがなかった。
ツガイなのだろうか。

シベ

2008-06-14 08:25:44 | 近所

カメラの練習に花のシベを撮ってみた。
近くで見ると面白い形をしているものだ。




サボテン(サボテン科)
無数の長いオシベは根元のほうから延びている。
サボテンは自家不和合性の品種が多いらしいが、
このメシベは相性の良い花粉を求めてアンテナを広げているのだろうか。




こちらは背筋を伸ばしたようなオシベたちだ。




フェイジョア(フトモモ科)
植木屋さんの畑で咲いていたフェイジョアは南方の花だが寒さにも強いという。
香りの良い果実が出来るが、やはり自家不和合性があるのでここでは見られないかもしれない。
フェイジョアのメシベはあっさりしたものだ。


細い茎の先に

2008-06-13 08:00:39 | 近所

ハタザオ(アブラナ科)
細い茎が枝分かれせずに真っ直ぐ立って、先のほうに白い花が咲いている。
その姿からハタザオ(旗竿)と呼ばれる。


アブラナ科らしい十字花は5mmぐらいの大きさ。
茎に沿って出来る細長い実はタネツケバナなどと似ている。


ヒナキキョウソウ(キキョウ科)
こちらも直立した茎の先端に花が咲く。
ただし高さは30cm以下ぐらいのものだ。


ヒナキキョウソウの茎の途中の葉腋についているのは閉鎖花で、
先端のものだけ花開く。


キキョウソウ(キキョウ科)
先日も見たキキョウソウが別の場所にも咲いていた。
ヒナキキョウソウより高くなる茎の途中にも段々に花が咲く。


すでに実っているものがあった。
茶色くなった実の下のほうに窓が開いて、小さな黒い種を出している。

フサザクラなど

2008-06-12 07:43:44 | 近所

林道の脇のフサザクラの木に白い泡の塊がついていた。
モリアオガエルの卵塊だ。


こんな塊が10個ぐらいはあるように見えた。
孵ったオタマジャクシはポトポトと下の水たまりに落ちるのだろう。


フサザクラは普通の桜の仲間とはちがいフサザクラ科で、3月にはこんな花が咲いていた。


いまは実が出来ている。


ウワミズザクラは桜の仲間だが花が穂状に咲くのがユニークだ。
したがって実もサクランボとは異なる。


穂状の花といえば、茶色い花穂がいっぱい咲いているところがあった。
イタチハギ(マメ科)は林道の法面の砂防などの目的で導入された外来種だそうだ。
ちょっと遠くて、一つ一つの花が分かる写真が撮れなかった。




ツバメと虫たち

2008-06-11 08:41:26 | 近所
今日は虫が中心で、蝶の後は幼虫なども出てくるので、
苦手の方は適当にパスしてください。


平日の雨上がりでは宮ヶ瀬湖の辺りで遊ぶ人も少ない。


イワツバメが猛烈な速さで飛び交う。


水を含んだ土を食べるような仕草。
巣の補強でもするのだろうか。


イワツバメの巣はよく見るツバメの巣と違って、小さな丸い穴が開いている。


駐車場のフェンスに小さな蜂の巣を見つけた。


女王蜂が一人で巣を作っているところらしい。
蜜蜂は女王蜂が生まれると古い女王蜂が働き蜂を半分連れて分蜂し
新しい巣を作るのだが、この種の蜂は巣を作ってから働き蜂を産むのだという。


蝶が2頭でひらひら飛ぶ姿もよく見かけたが、うまい形でカメラに捉えるのは難しい。


ハクチョウゲに止まったモンキチョウは、おとといのキチョウと羽の模様がちがう。


林道沿いの桑の葉にクワコがいた。
クワコはカイコの原種だそうで、カイコに比べると小さい。


アリマキの群れの傍に白いものがいくつも吊り下がっている。
これはクサカゲロウの卵で、優曇華の花とも呼ばれる。
もともと優曇華は仏教の中で「三千年に一度花を開くという想像上の植物」だ。

クサカゲロウは孵化して幼虫になると糸を伝って茎に移動しアリマキを捕食するという。


ヒラタアブの幼虫などもアリマキを食べるそうで、
この白いのがそうかもしれない。




マタタビ

2008-06-10 07:48:59 | 近所

ウツギ(ユキノシタ科)
小雨の中、宮ヶ瀬の林道を歩いた。
あちこちで白いものが目に入る。
ヤマボウシも見られるがもっとも多いのは、ウツギの花だった。


コンクリートか岩と見える斜面の苔むしたところでも若木の花が咲いている。


林道を進んでいくと山や林にウツギと違う姿の白いものが見られる。
ウツギは木が真っ白、こちらはポツポツと白いものが広がっている。


マタタビ(マタタビ科)
マタタビの葉の一部が白くなっているのだった。


マタタビの葉は花期を迎えるころ白化する。
マタタビは猫の大好物であり、猫の万能薬にもなるのだそうだ。


葉の腋に小さく見えているのが蕾でまもなく咲くのだろう。


サルナシ(マタタビ科)
一足お先にサルナシの花が咲いていた。


落ちていたサルナシの花。
雄花だろうか、キウイの花にちょっと似ている。


猫、猿とくれば犬。
山ヒルが発生しているらしいので山のほうへ踏み込まないように注意しながらも、
道路際に目を向けるとイヌセンボンタケが群生していたりする。
広葉樹の朽木に生える小さなキノコで食べても美味しくないらしい。

ムラサキツユクサとチョウ

2008-06-09 06:52:23 | 近所

ムラサキツユクサ(ツユクサ科)
ムラサキツユクサは白い花があったり、オオムラサキツユクサというのもあるらしいが、
詳しい区別は知らない。
ツユクサと同様一日花で午後には花が閉じる。


花の蜜を求めて飛んできたのは、小さなヒラタアブの仲間だろうか。


それに比べるとマルハナバチの仲間はとても大きく見える。


花に来るのはアブや蜂のほかに、モンシロチョウなど蝶もおなじみ。


こちらはスジグロシロチョウで、紋の代わりに黒い筋が見える。


キチョウは黄色いけれど同じくシロチョウの仲間。


先日ヤマトシジミと間違えたルリシジミにまた会った。
表側の羽が少しだけ見える。



初夏の雪・・・?

2008-06-08 07:46:32 | 近所

近所にゴルフ場がある。
お金があってもメンバーになれないし、入れてやると言われても断りたい超一流クラブだ。
その外周道路で雪が降るような光景に出会った。


もちろん雪の季節ではなく、その正体は綿毛だった。


4月に 「ささやかな柳絮」 としてイヌコリヤナギの綿毛の様子を見た。
今回はもっと大量の綿毛が舞い、中には枝ごと落ちているのもあった。


在来種のヤマナラシ(ヤナギ科)のように思うが、ポプラかもしれない。

北京では街中でこんな綿毛が大量に舞うとすると、柳絮は厄介なものだ。


柳絮になんの関係もないのだが、エビヅルの新芽を摘んできた。


天ぷらにするには茎をつけて摘むべきだったらしい。
柔らかく美味しかった。


山法師と爪

2008-06-07 08:09:32 | 近所

近所の畑の向こうの大きな木が真っ白でよく目立つ。
駅前のヤマボウシは樹高が5m程度だが、育つと10mぐらいにもなるようだ。


ヤマボウシとは対照的にわずかなコンクリートの隙間に生えて、
咲いていることに気づく人も少ない白い花がある。


ツメクサ(ナデシコ科)
ツメクサの花は仲間のハコベやミミナグサよりさらに小さく、直径3mmぐらいだろうか。


この細長い葉っぱのゆえに「爪草」と呼ばれる。
爪きりした爪のカケラだろうか。
おなじみのシロツメクサやアカツメクサは「詰め草」だからまったく別物だ。


花の構造を撮ろうと小さなコンデジに虫眼鏡をつけてみたが、ピントが合わない。
ひどい写真だが、それでもガク、花弁、オシベ、メシベの様子がぼんやり分かる。


カタバミ

2008-06-06 08:32:29 | 近所

ヤマトシジミは近所でよく見かけるが、表側の青い羽を撮ることができないでいる。
追記:ヤマトシジミと思い込んでいたが違うかもしれない。末尾参照。


カタバミ(カタバミ科)
小さな黄色いカタバミの花も、どこでも見られる。
カタバミを食草とするヤマトシジミもどこにでもいるわけだ。


黄色ばかりでなくピンクないしは紫色のカタバミもよく見られる。
黄色いカタバミに比べると大きい。


こちらは上のものと似ているけれどちょっと違う。


ムラサキカタバミ(カタバミ科)
先のムラサキカタバミは色がやや薄く花の芯は緑色。
そして葯は白っぽい。


イモカタバミ(カタバミ科)
こちらのイモカタバミは色が濃く花の芯は赤い。
そして葯は黄色だ。


見かけることはずっと少ないのだけれど、こんな白いカタバミもある。
どうやらシロバナイモカタバミというものらしい。

訂正、追記:最初の画像は、飛んでいるときに見慣れた青色からヤマトシジミと思い込んでいたが、
あまもりさんのコメントで調べ直したら似たような蝶でルリシジミというのが見つかった。
こちらのサイト を参考にすると今回の蝶はルリシジミのようだ。

思い込みで間違いをしたようです。お詫びして訂正します。
あまもりさん、ありがとうございました。

アメリカから来ました

2008-06-05 09:04:20 | 近所

住んでいる区で唯一に近い田んぼでも田植えが終わった。
このあたりは土地が肥えているのかアメリカフウロも大きな株になっている。


アメリカフウロ(フウロソウ科)
緑の実がだんだん熟して黒くなると根元についている5個の種を
バネ仕掛けのように弾き飛ばす。
一つだけ、弾けても飛ばずに残ったのが見える。


田んぼから遠くない団地の少年野球場のフェンスの外に、
カタバミやニワゼキショウなどに混じってこんな花が咲いているのを見つけた。


キキョウソウ(キキョウ科)
これもアメリカからの帰化植物のキキョウソウ。
葉や花が段々につくのでダンダンギキョウとも呼ばれるとか。


ヒナギキョウソウ(キキョウ科)
こちらは昨年見たヒナギキョウソウ。
下のほうは全て閉鎖花で一番上だけ開花する。
またキキョウソウの葉は丸みがあるのに対してヒナキキョウの葉は先が尖っている。


シモツケ

2008-06-04 07:56:36 | 近所

シモツケ(バラ科)
すぐ近くの公園に咲き始めたシモツケ。
蕾から開くまでの途中経過を全て含んでいて面白い。


開ききるとオシベが長い。

シモツケは漢字だと下野、今の栃木県。そして上野は今の群馬県。
古代の毛野国(けぬのくに)が分割されて下毛野、上毛野の二つの国ができ、
後に下野国、上野国と呼ばれるようになった。
群馬のほうは上毛とも呼ばれるが、下野は下野だ・・


虫たち

2008-06-03 08:18:41 | 近所

ご近所に庭じゅうのバラをよく手入れしてきれいに咲かせているお宅がある。
これはフェンスから顔を覗かせた一輪。


子供たちが野球の練習をしているグラウンドの桜の木に、
見慣れぬカタマリができて大騒ぎ。


日本蜜蜂だ。
おそらく分蜂して新しい巣を作るまで一時的に止まっているのだろう。
一日たってもまだ残っていた。


前にも載せたヤマトシリアゲだが、長く伸びた口の様子が分かるのが撮れた。



我が家にも何種類かのバラがあるが今咲いているのは背の低い小さなバラばかりだ。


近所のマサキの葉に蝶のようなものを見つけたので近寄ってみたが、逃げようともしない。
後で調べるとマサキを食草とするユウマダラエダシャクという蛾の仲間だそうだ。


夜行性で昼間は動かないので、羽の模様は鳥のふんに擬態している。
強い風に吹かれて羽がめくれてもじっとしていた。


これも我が家のバラで上のよりもさらに小さく1cmちょっとだ。


車道の上でモンシロチョウぐらいの大きさのものが止まっている。
これまた後で調べると蛾の仲間でキアシドクガというものだった。


黄色い足と立派なヒゲが面白い。
近所に多いミズキなどを食草とし、ドクガ科ではあるが毒はないらしい。


ヒメウズの実がはじけて種がすっかり飛んでしまった。




ドクダミとヤマボウシ

2008-06-02 08:17:53 | 近所

玄関脇のちょっとしたところでも土があれば、
いろんな草が花を咲かせる。


ドクダミ(ドクダミ科)
中でもドクダミは元気で地下茎で広い範囲に広がることもある。


ヤマボウシ(ミズキ科)
草花のドクダミと花木のヤマボウシは4枚の総包片の上に花序がつくという点が共通だ。


ヤマボウシは白いものが圧倒的に多いが、
造園屋さんのところではピンクの立派な木を見ることができた。




ツユクサ

2008-06-01 07:32:32 | 近所

雨の日が多くなってツユクサが咲き始めた。


ちょっと先の曲がった雌しべに、上から3、1、2合計6本の雄しべ。
青紫色の2枚と白く小さい1枚合わせて3枚の花弁。
何かの顔のようにも見える。

一日花で午後から夕方にはクルクルっと萼の中に包み込まれてしまう。
このあたりのことも含めてツユクサの花の構造を下記のサイトで詳しく見ることができる。
福岡教育大学福原先生 ツユクサ


トキワツユクサもツユクサ科の仲間だ。
こちらは6本の雄しべにたくさんの毛が付属しているのが面白い。
晴れた日にしっかり撮ってみよう。