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Saya suka ASIA ~アジアの中の日本から愛を込めて

イザベラ・バードが見た日本

2011年01月02日 | ひとりごと

 

明けまして、おめでとうございます!

Happy New Year 2011

 

日本について考えてみようと検索していたら、イザベラバードの「日本奥地紀行」なる本を見つけました。

イザベラバードはイギリス人女性で、1878年(明治11年)に来日、東北地方から北海道へ旅をします。

なんと、今から100年以上も前に、しかも女性一人で・・・・しかも47歳の時というからオドロキです。

まだ全て読んでいる訳ではないけど、当時の日本人の生活が伝わってきて楽しいし

ヨーロッパ人から見た客観的な記録なのでとても参考になります。

まだインフラの整っていない日本で、移動がかなり困難だったようですが

それゆえに、ゆっくりと時間をかけて日本を観察できたのではないかと思います。

日本人の人懐っこさや、生真面目さ、そして当時の人々の人情が伝わってきます。

私の子供のころの下町には、似たような感覚が残っていたので、すごく理解できます。

 

 

「世界中で日本ほど婦人が危険にも不作法な目にもあわずまったく安全に旅行できる国はない」

 

子供のころは、東京の我が家でも、昼間は家の鍵は開けっぱなしだったし、

近所にどんな人が住んでいるのか把握していました。

子供たちは安心して路地で遊び、時々うるさくて近所のおばあさんに叱られたりして

東北出身の知人が、初めて上京した時に、駅のベンチにラジカセを置いていたら

盗まれたので、ビックリしたと話してくれたことがあります。

今となっては、「当たり前だよ~」って誰もが言うと思いますが、

当時の東北では、駅にモノを置いてても誰も盗む人なんていなかったんですね。

治安の良い時代だったせいか、子供のころの交番のおまわりさんはとても優しくて

忘れ物や落としモノを拾うと、私たちは真っ先に交番に届けに行きました。

というのも、おまわりさんが、「よく届けてくれたねありがとう」と言って10円くれたり。

単純な子供たちはほめられたくて、そしてちょっと10円にも惹かれ()、競って交番に行きました。

きっとおまわりさんがポケットマネーから10円を出してくれてたんだと思います。

 

外国人がほとんど訪れることもないこの地方では、町のはずれで初めて人に出会うと、

その男は必ず町の中に駆け戻り、「外人が来た!」と大声で叫ぶ。

すると間もなく、老人も若者も、着物を着た者も裸の者も、目の見えない人までも集まってくる。

大人たちは家の屋根に登って庭園を見下ろし、子どもたちは

端の柵にのぼってその重みで柵を倒し、その結果みながどっと殺到してきた。

 

いまどきの日本人は、芸能人に会ったってもっとクールだと思います。

初めて見る外国人に対する強い好奇心・・・しかし危害を与えたり騙したりすることはなく

子供が悪口つこうものならひどく叱られ、警察官がやってきて謝罪する・・・なんという律義さ。

イザベラ・バードが日本人の好奇の視線に辟易しながらも、親日的なのが微笑ましい。

 

千人をくだらぬ人々が集まっていた。

私が馬に乗り鞍の横にかけてある箱から望遠鏡を取り出そうとしたときであった。

群衆の大逃走が始まって、老人も若者も命がけで走り出し、

子どもたちは慌てて逃げる大人たちに押し倒された。

伊藤(通訳)が言うのには、私がピストルを取り出して彼らをびっくりさせようとしたと

考えたからだという。 こで私は、その品物が実際にはどんなものであるかを彼に説明させた。

優しくて悪意のないこれらの人たちに、少しでも迷惑をかけたら、心からすまないと思う。



もしろすぎます~日本人! 

 

 

日本という国の良さを分かっていなかったなぁ。。。 

当たり前と思っていた普通のことが、外国人から冷静に語られて誉められると、

素直に嬉しいし、わたしたちは日本についてもっと自信や誇りを持ってもいいかも。

この本を読んで、今一度日本人としてのアイデンティティを考えさせられました。

昔、1年で辞任してしまった首相が目指した、「美しき国」と言うのは、

素晴らしい理想とスローガンだったのではなかったのかしら・・・

 

 


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