腫瘍内科医一家のニューヨーク滞在記

ニューヨーク研究留学中での出来事を感想を交えてメモ代わりにつづります。

ニューヨークでの食物アレルギー対策

2009年11月07日 15時46分09秒 | 日記
 我が家には2人の子供がいる。
 下の息子は生後6ヶ月後に、小麦、卵、乳製品、ピーナッツ、牛肉にアレルギーがあると判定された。当初、上のお姉ちゃんに比べて乳児湿疹がとてもひどいと思い込んでいた。実際、近所の皮膚科の先生に診てもらってもそのように言われていた。たまたま、風邪で開業されている小児科の先生を受診したときに、その先生が息子の肌を見て食物アレルギーを疑い、専門病院に紹介してくれたおかげで、ようやく食物アレルギーと診断された。
 一応、内科専門医も取得しているのであるが、やはり小児科は別物(?)である。以来、妻からは「やぶ医者」と呼ばれ、子供の病気に関しては、今もって信頼してもらえない。といっても、ほぼ100%自分の言うとおりの経過になるのであるが、一度失った信頼は簡単には戻らないもの。
 大学院を卒業した後、2~3年前にもニューヨーク留学の機会があったが、タイミング悪く息子の幼稚園の先生が誤ってカルピスを息子に与えてしまったことからアナフィラキシーを起こしてしまう出来事があった。すっかり動揺した妻は乳製品はおろか、小麦すら食べられない子供をアメリカに連れて行くことはできない、と留学を許可してもらえず、妻の気持ちも十分理解できたので、一度留学を断念し教授にもその旨を伝えた。もともと、妻自身も田舎の出身で出身地から半径20km以上離れたところに住んだことがなく、周りの親戚も外国なんて怖いところに生かすわけにはいかないといった状況であった。
 その後、息子のアレルギーが徐々に改善し、現在は乳製品とピーナッツ以外は食べられるようになってくれた。今年の夏にようやく牛肉摂取の許可が出て、初めてしゃぶしゃぶをおいしそうに食べてくれたときにはうれしくて泣きそうになった。
 そう、我が家は最近まで外食がほとんどできなかったのである。

 そんな家族が、ニューヨークでどのような食生活を送っているのか。
 少し工夫すれば、何とかなるものです。詳細は次回へ。