井上しんごブログ

北九州市議の井上真吾です。何かあったらいつでもどうぞ、私の携帯電話は070-5690-1423です。😄

韓国の元徴用工の個人的請求権判決で、日本のマスコミ、政府の猛反対について

2018年11月07日 | 意見
韓国最高裁で、個人請求権を認め、原因企業に賠償を求めました。

未払い賃金や過酷な労働に対する損害賠償です。強制もしくは募集で日本企業で働いた、朝鮮半島や中国から来た労働者の過酷な労働環境は、和解した三菱マテリアルが訴えられた裁判でも、国内の調査でも広く知られいます。


結局、マスコミや政府が言ってるのは、日韓請求権協定で、請求権を放棄しているから、今更、なんで言ってくるんだというものです。


韓国政府もそう言ってきたし、韓国の裁判所も同種の訴えを却下してきたのに、なんで今更、それを覆すのかと。

ても、私は肝心な所が抜けてと思います。

韓国政府が 請求権の問題は終わったと言っていて、ある日、それをやっぱり終わってないというんだったら、日本として、その事情を聞く必要があると思いますが、


今回は裁判所の判決です。三権分立があるならば、政府と違う判断を裁判所がすることは、十分あり得ます。

それを、日本政府があり得ない判決だとか、国際ルールに違反してるとか、言える問題なのでしょうか。

韓国政府が言ってた事と、違う判断が出た以上、韓国政府として、その判断を尊重するのは当然ですし、

日本政府も、不満があるとしても、よその国の判決を、あり得ないとか、文句を言うのは違和感を感じます。


日本という国は裁判所の判断を尊重しませんと言ってるようなものです。

しかも、日本政府が訴えられたものでもない訳です。まさにモンスターペアレントのクレームのつけ方のようです。

当然、裁判所の判決かなくても、他国の方針が、政権交代などで変わることはあり得ます。

以前の政府はこう言っていたが、国民の意思が示され、これからはこうしたいというようにです。

慰安婦合意がそうです。政権が変わり、天命(国民の意思)が変わった訳です。

そうした事で、外交で話し合うことは当たり前です。一度決めたんだから、未来永劫変わらないというのは、現実の政治の世界ではあり得ません。

日本が明治に結ばされた不平等条約解消の交渉もしかりです。

一旦約束はしたが、平等でないので、変えてほしいというのは、当たり前です。

トランプ大統領は、パリ協定やイラン核合意で平気で約束を反故にしています。批判すべきはこちらの方ではないでしょうか。


しかも今回は、国と国の約束というより、個人の人権の問題です。

そのことから、日本の最高裁判所も個人の請求権は存在すると判決しています。

日本政府に対する損害賠償はないが、民間企業への損害賠償はあるということでしょうか。

たとえ、国際司法裁判所に提訴しても、日本の最高裁判所の判断や、人権救済の観点で、日本は負けると思います。

それより、日本の人権感覚の低さが世界に知られてしまうでしょう。


私は、
韓国国内の裁判も長期になる中で、原告の多くがすでになくなり、
日本政府や、日本企業が、過酷な労働に従事した方に、直接謝罪できるチャンスです。

戦中、戦後の激動の時代を生きてこられたおじいさんにどんな言葉をかけることができるのか、

どんな態度がおもいやりがあって、優しいのか、

それは自ずと明らかだと思います。言った、言わないでなく、三権分立の司法の判断を尊重し、謝罪し、補償すべきだと思います。

そのことが、憲法にある目的の日本の地位を高め、企業の評価も上がることにもつながります。

そして何より、年長者に対する正しい向き合い方であると思います。

職人の世界に働き方改革がなじむか、という西日本新聞の特集について。

2018年11月07日 | 意見
ある有名な福岡市のケーキ屋さんで、見習いのバイトの子が、長時間労働で、休みもなく、繁忙期は店に寝泊まりしているとの、現場の声から、記者の取材が始まったものです。

問題意識の視点は面白く、難しい問題を扱った意欲的なものでしたが、

その結論は、職人の世界には働き方改革は馴染まない、店長の私が若い頃はそんなの当たり前で、それがダメなら、店はやめる意見に押し切られてしまい、
最後は、ここのケーキはうまかったというものだった。

なんじゃこりゃσ^_^;と正直思いました。

意見をあげてくれた若者の声にはゼロ回答で、美味しいケーキつくりたいなら、そ、れぐらい我慢せろというのが、結論だったのでしょうか。

簡単に答えの出ない問題なので、もう少し多角的な取材が欲しかったと思います。


私は、まだ一人前にケーキを作れないにしも、店の経営には、様々な仕事があり、そこで労働し、会社は利益を上げている、人気店では、大量にケーキなどを作る必要があり、それには、自ずと多くの従業員がいる。

料理教室通ってる訳ではない、自分のやりたい事だけをやれるものでもない。

では、ある会社の新入社員がまだ見習いなので、仕事を覚えるまで、タダ働きさせて
いいことにならない。

むしろ、職人の世界でも、どんな会社、
組織の業務でも、ここまでできれば完成というものはなく、日々の仕事の中で、熟練していくものです。

私はクレーンの仕事をしてますが、日々の仕事が肥しです。

ケーキ屋さんの若い店員さん、パテシエも、毎日の仕事がうでをあげる、肥しです。

熟練の差はあっても、それぞれの意欲によって腕が上がるもので、働いてることには変わりません。

であるならば、雇用のルールは守るべきで、守る気がない、または守れない店や会社は、オーナーがいうように店を畳んだ方がいいと思います。

ケーキ屋さんは沢山あり、それこそ独学でやってる所も沢山あります。

お客さんもそれぞれ好みの店もある。

美味しいケーキのために、犠牲にしろというのはナンセンスです。

オーナーから儲けのために、家にも帰れず、尻を叩かれてできたケーキ。

本来のひとを幸せにすることとは、現実がかけ離れている気がします。

シングルマザーであったり、個人の体や、生活の制限がある人で、

パテシエになりたい夢があっても、こういう状況が当たり前になると、諦めないといけなくなるのは、本人もそうですが、社会にとっても大きな損失です。

たとえ、障害があっても、家庭の制約があっても、パテシエになれる、働くことができる、技能を身につけることができる、受け入れてもらえる。

倒れそうになりながら作られた有名店のケーキも美味しいと思いますが、

私は、人間らしく働いて、ワクワクしながら生まれた美味しいケーキを食べたいですね。^_^