仕事で
夏野剛さんの講演を聴く機会に恵まれた。
とても気さくで、歯切れがよく、ユーモアもあり、気持ちのいい人でした。
今後の身の振り方を真剣に迷っているこのごろなのだけど、夏野さんの話を聞いて、
やっぱり、最初からやりたかったことにもうすこしこだわってみようと思った。
エンジニアの父と、『ど』がつくアナログ人間の母の間に生まれた私は、今の会社に
『日本人のITリテラシーのギャップを埋めたい』
と言って採用された。
入社してちょうど4年、
その間『ギャップを埋める』仕事をさせてもらってきたような、
そうでないような・・・。
就職活動中の学生に会うたびに、
『志望動機はなんでしたか?』
『やりたいこと、やれてますか?』
とまっすぐな瞳で聞かれ、なるべく前向きなこたえを返すのだけど、
本当にやりたいこととはちょっと違う・・・とそのたびに思い、
でもやりたいことってなんだったっけ、とぶれてみたり、
人事異動を希望するか、あるいは自力で飛び出すか、いろいろ、迷ってきた。
会社には私よりもずーっとずーっと頭の回転が速くて技術にも詳しい人が
星の数ほどいて、ついていけない・・・と思う瞬間もあった。
でも、夏野さんが、ヒントは身近なところにあるのだ、フツーに考えればいいのだ、
魂を込めることが重要なのだ!と言っていたのがすとんと腑に落ちて、
そうか、やっぱり私が就職のときに考えていたこと、
後輩になるかもしれない学生たちに話してきたことは間違ってなかった、と
なんとなくうれしく、ちょっと霧が晴れたような気がした。
そして、
『人が決めてくれないと愚痴を言ってる人は、
自分が決められないことの言い訳をしているだけです!』
と、自覚していたことをずばり言われてぐさり。
やっぱり、心して、自分が魂を込められるものを探そうと思ったのであった。
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備忘録として、印象に残った言葉をいくつか。
・これからは、技術開発力 < ビジネスモデル構想力
・情報流通のスピードは、もはやコントロール不能。
という前提で判断、行動したほうがよい。
・まだIT革命による恩恵を受けていない業界、モノ、サービスなどがこれからのターゲット。
・自分がぶれないことが大事。
上が決めてくれない、と言う人の大半は、自分が決めきれないでいることの言い訳をしているだけ。
・勝てるケンカだけせよ。
どれも、至極あたりまえで、納得感たっぷりで、
でも、むずかしい。
テニスもそうだったけど、
基本の「き」って、大切で、むずかしくて、
でも、それができると、すんごく強いんですよねー。
おしっ。